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俺も娘も17歳?!〜科学者監修!お化け屋敷〜
夏本番を迎えた東京の夏。なかなか納涼気分を味わえない都会の中ではあるが、神聖都学園は気合を入れて四季折々の大仕掛けを用意する。
食堂のメニューには各種トロピカルフルーツのジュースが名を連ね、最近のスイーツ人気を受けて特製パフェだの巨大カキ氷だの、未成年を相手に過剰なキャンペーンをぶつけてくるのだ。ここまで商売っ気を前面に出されると、呆れるのも通り越して「むしろ気持ちいい」と思ってしまうから不思議である。
勝矢は高校野球の観戦に必死になりたいので、テストも終わった7月あたりに予定をたっぷりと詰め込む癖があった。そんなことは娘の美菜も、いや隣に住んでる科学者・知久も承知で、今回は珍しくこのふたりがおかしなことを提案する。
「パパー、知久さんが面白いところに案内してくれるって!」
「久しぶりだな、体育会系隣人。この度、私が趣味で参加している『スペシャル科学者サークル・デラックス』が監修したお化け屋敷が、神聖都学園で華々しく夏季限定オープンする運びとなった。入場は無料だが、プレオープンという口実で一般市民の反応を伺いたいと責任者が言っている。ぜひ所定の時間に行ってほしい。この時期はどうせ暇だろう?」
「やだねー、人のライフスタイルを網羅してるってさ。ホント趣味悪いぜ、知久さん。」
「ふっふっふ……そんな私だが、この前の変則合コンでは『いらない』というのにケータイ番号をたっぷりもらったんだぞう。羨ましいだろ、ふふん?」
この科学者はちょっと会わないだけで、変人度が右肩上がりになるのはなぜだろう。勝矢は「年上のお姉様にかわいがられたい!」というきわめて健全な未成年のパッションを伝えたかったが、いかんせん目の前の人間は歩く拡声器。男の友情よりも家庭円満を優先する面倒な人である。余計なことは口にも顔にも出さず、心を静めながら会話に戻る。
「それって大勢で行っても大丈夫なの?」
「ウェルカム、ウェルカム。一般市民を脅かしたいというナイスなセンスの持ち主も若干名だが募集中だ。採用となった場合は時給1000円で勤労してもらう。ちゃんと飲み物も用意してある。熱中症対策は万全だ。」
「どう考えても、月にお化け屋敷はないよなぁ……めぐるも呼ぶか。あいつ、こっちから誘わないと遊ばないからな。」
「めぐるくんが来るなら、かぐらちゃんも来るよね!」
「ある意味で『セットもの』だからな。俺とお前とたいして変わらん気もするが……」
ずいぶんと余裕をかましている勝矢だったが、知久の用意したお化け屋敷とはいろんな意味で想像を絶する内容であった。この父と娘のせいでいろんな要素が絡み合い、さらに恐ろしいことが起こる。これは科学融合か、それとも縁のなせる業なのか……今回もまた青空の下で、さまざまなドラマが生まれようとしていた。
プレオープン当日。
知久の指示通り、モニターとして参加するメンバーが建物の前に集まった。お化け屋敷は思ったより広く、ある程度の長期戦を覚悟しなければならない。猫目の刹利くんは外壁に描かれた幽霊の絵を見るや、「ボク、お化け退治するんだ」と高性能小型ハリセンを手にしてにこやかに笑う。彼のいつもの調子に勝矢は呆れるかと思いきや、逆にそれを推奨する。そのくらいの奇想天外がなければ、知久とその仲間たちの仕掛けは打ち破れない。彼は心を鬼にした。たとえこの建物がまっ平らになったとしても、とにかく生きて脱出することが先決。彼は今になって、ものすごく怖い目に遭わされる気がしていた。
勝矢と同じような恐怖を感じているのは、美菜とかぐらに引っ張られてきた日和だ。今日もまたいつかのように神聖都学園の近くを歩いていたら美菜に出会い、そしてかぐらが合流し、いつの間にかここにいたという……もしかしたら今回、最大級にかわいそうなのは彼女かもしれない。しかも筋金入りの怖がりで、すでに顔色がよろしくない。それを無神経に励ますのがバカ娘だから、見ている方が疲れてくるというものだ。
「そういえば日和と同じくらい怖がりそうなゆ〜ながいないじゃないか。お前、誘ってないのか?」
「ゆ〜なは今日、アルバイトだって。あと、めぐるくんは後から来るってー。」
「ふーん、ゆ〜なも忙しいんだなぁ……」
勝矢はてっきり『パパにウソはつかない美菜だから、本当のことを言ってるのだろう』と思い込んでいた。確かに美菜はウソをつかないし、ウソはついていない。だが、娘はいい具合に説明を省いた。なんてことはない、これは納得する方が悪い。あのゆ〜なが、この館の中でアルバイトをしていると想像できないパパが悪いのだ。もちろん、かぐらも承知の上。心の奥では女幽霊のように微笑むふたりであった。
そんな勝矢の隣には、浴衣姿のらせんがいた。彼がゆ〜なのことをそれほど気に留めなかったのは、彼女と話をしていたからである。いつもの制服姿と違うと、見る方も新鮮だ。勝矢も「俺も浴衣にすりゃよかったかなー」と真剣に考えたほどである。そこに刹利が「かわいい猫柄のがいいねー」と相槌を打つと、勝矢は思わず吹き出して「お前には似合いすぎだ!」と笑った。
そろそろ入場の時間だ。科学者が監修したというお化け屋敷とは、いったいどのようなものなのか。
その頃、アルバイト中のゆ〜なが白い着物姿という定番の衣装で控え室にいた。飲み物も食べ物も豊富にあり、他の脅かし役の人たちも予想以上の厚遇に驚いている。彼女はお腹いっぱいになって動けなくなるといけないので、サンドイッチを少し食べてスタンバイ。メイクは化粧品開発に携わるメンバーが『いくら顔に塗っても肌が荒れない、保湿成分まで練りこんだ化粧道具』を準備したとのこと。こういう新製品モニターもやっちゃうところが、いかにも科学者らしい合理的な考え方である。ゆ〜なはかつらをつけず、髪を振り乱したようなセットをしてもらった。そして顔を伝う血のりも、皮膚にやさしい新素材を使った薄いゴム素材を顔に貼りつけただけ。もっとドロドログチャグチャになると思っていたゆ〜なは、最新技術の素晴らしさに感心しきりだった。
そんな勤労生徒がいるかと思えば、大部屋の奥ではやたらと鼻息の荒い社長と科学者がいた。あやこと知久である。彼女は男のミリタリーブランド・モスカジの新商品『漢は驚鏡』をここで試したい、いやここでなければならないと力説した。
説明しよう!
今夏、ミリタリーブランド・モスカジが放つ新商品『漢は驚鏡』とは、近年積極性がないと言われて久しい草食系男子のホラー耐性を養い、お化け屋敷で彼女にすがられるタフガイに変身させる魅力あふれるグッズなのだ!
この『漢は驚鏡』、見た目は完全にただの石。だが、石というものは恐ろしい。石は古来より人間の思念を記憶する性質を持っている。それを外的な放電などによって具現化してしまうという力があるのだ。世界各地に石造りの祭壇が設けられているのには、こういったわけがある。あやこは世界各地を飛び回り、古今東西の残留思念を採集。これを石にたっぷり覚えこませたのだ。そして石に超小型リチウム充電装置を搭載することで、どこでもお気軽に思念を再生することができる代物である!
とまぁ、このなんともインチキくさい構造が知久の科学者根性にウケたらしく、とりあえずここで実験する運びとなった。さすがに非科学的なアイテムを買おうという仲間はいないだろうが、どこかに口利きしてくれる可能性はある。うまくいったら大儲け……あやこは満面の笑みを浮かべながら、近くにある食事に手を伸ばしてくつろいでいた。だが、うかつを絵に描いたような彼女が何も起こさずに終わるはずもなく……
お化け屋敷の中は湿り気を帯びた風が立ち込めているが、これによって不快な汗をかくことはない。絶妙の温度調整に加え、定番の「ひゅー、どろどろどろー♪」のべたべたな音楽で、人間の意識を巧みに誘導しているのだ。刹利は音の出所に向かって鋭い視線を送るが、スピーカーらしきものが見当たらないことを知るとそわそわし始める。刹利はまるでネコのように手の甲で必死に目をぬぐう。
「なんだろ……音が反響してるからわかんないや。でも、それがなおさら気になるー!」
「科学者って、伊達じゃないんだなぁ。すげぇ……」
率直な感想を述べた男どもだったが、そんな余裕もここまで。一歩踏み出すと巧妙な罠が襲いかかる。まずは特殊加工ゴムを通路に敷き詰めた「なんちゃって沼」で、足元から違和感を存分に味わう。さらにところどころの手すりにもこれが貼り付けられており、ぬるりとした奇妙な感触が手のひらから脳を刺激する。もちろん人間が油断するであろうタイミングを見計らった絶妙の設置だ。入る前は度胸があるように見えたらせんは、この罠にことごとくハマり続ける。しかも必ずといっていいほど、近くにいる勝矢にぶつかったりして、いちいち彼を脅かせる始末。
「ひ、ひゃあぁぁあぁっ!」
「お、おい、らせん! お前が驚かすなよ!」
「そっ、そ、そんなつもりないんだけど……っ!」
これは『お化け屋敷』という名称から、すでに罠だったのだ。たいていの人は「いきなり脅かしに来るのだろう」と決めてかかる。ところが、ここは「じわじわと感覚に訴えかける」というネチネチした責めから入ってきた。何事も肝心なのは、まず最初である。
刹利やらせんでこの調子なのだから、日和が大丈夫なわけがない。天真爛漫バカ娘ふたりがはしゃぐ中、彼女はひとり見えない恐怖と戦い続けていた。みんなと同じように足元と手元をやられると、もう悲鳴が止まらない。身体をビクッとさせたり、ただ前だけを見て歩いたり……お化け屋敷からすれば、まさに最高のお客様だ。そして沼に加え、今度は通路自体が微妙に揺れる箇所が出現する。ここまで恐怖をおみまいされると、日和はノックアウト寸前。しまいには何の仕掛けもないところでコケてしまい、サンダルを片方なくしてしまう。
「こ、怖いですね……さ、さ、さすがはお化け屋敷で、ひゃあぁぁぁっ! つ、つ、冷たい風が首筋に!」
「楽しいねー、かぐらちゃん!」
「めぐるも早く来ればいいのに〜。」
「う、うう、ううう……サンダル片方なくしちゃったけど、怖くて戻れない……」
ある意味で一番怖いのは、このふたりの能天気かもしれない。
日和の悲鳴がお化け屋敷に響く頃、悠宇が建物の外周を歩いていた。今日は音楽の合同練習があり、ふたりで一緒に帰る予定だった。しかしいくら待てども、彼女の姿が見えない。心配になった彼は、学園を探し回っていた。
「こんなに探していないなんて……日和、どこにいるんだ?」
「あ、悠宇さんじゃないですか。こんにちは。」
「お前、この間の……竹取、めぐるの方か? 男の格好してるの見るの、初めてだな。お前なら、話が早くていい。初瀬 日和って子、知らないか?」
予告どおり後からやってきためぐると遭遇した悠宇は、目の前のお化け屋敷の中に彼女がいるかもしれないと聞かされる。それを裏付けるような根拠はないが、本人に言わせれば「なんとなくわかる」らしい。姉が何かをやらかせば、すぐさまわかってしまうのが弟・めぐるの宿命である。
「おいおい、あいつものすごい怖がりなんだぜ。かなり嫌がったと思うんだけどなぁ。それでも連れてかれたってことは、お前の姉さんってかなりなマイペースだな。」
「すみません、そういう姉なもので……なんか悪い予感がするんで、たぶんそうじゃないかと思います。あ、ボクは今からお化け屋敷に行くんですけど、ご一緒されますか?」
「ああ、いいよ。だけど一緒に楽しめるかどうかは保証しないぜ。俺は怖いの苦手じゃないし。むしろ日和がどうなってるかが怖いな……」
意図せず女性に振り回されっぱなしのふたりもまた、このお化け屋敷に足を踏み入れる。日和が悲鳴をあげながら通った序盤、悠宇は驚くというよりも感心しきりだった。一方のめぐるは仕掛けには驚きを見せるものの、それもさっぱりとしたもので、その後は冷静に分析しだす始末。このふたり、意外に気が合っている。彼らは彼らなりに、こんな調子でお化け屋敷を楽しんでいた。
後半戦は熾烈を極めた。バリアフリーのための手すりこそあるが、道幅が広くなって脅かし役がお客様にウェルカム状態。ところが刹利もこれを迎え撃ってしまう。不意に出てくる相手に向かって飛びかかっては、悲鳴の数を増やしまくる。予定外の悲鳴に驚くのがらせんで、そのたびに勝矢が被害者になった。抱きつかれたり、倒れこまれたりと、まさに踏んだり蹴ったり。日和は卒倒寸前まで追い込まれるも、美菜とかぐらの軽いノリに助けられて、なんとか自力で歩くことができた。もう片方のサンダルはなくすまいと、かなり前から手で握っている。
そんな中、ミニスカ女子高生のあやこは慌てていた。控え室でのんびりくつろいでいたら、しっかり例の石を紛失してしまったのだ。あの石には特訓機能が備わっており、驚かなくなるまで人間を追っかけまわすという自立浮遊式システムがある。あれがなければ、大儲けの話もチャラ。おそらく雰囲気に誘われて出て行ったのだろうと、なりふり構わず探しに出たのだ。
「ない……ない……どこ、どこなの、私の石……」
あやこは必死になるあまり、だんだん声が高くなっていく。それはお客の耳にも届いてしまう。スピーカーからではない、あまりにも現実味を帯びた必死な声……
「な、なんだ、本当の幽霊でもご在宅なのか? と、知久さんも人が悪い……」
「石って、まさか賽の河原とか……」
「サイの瓦? それって武器?」
刹利だけは動じてなかったが、勝矢の後ろに怪しい影を感じて鋭い視線を向ける。すると、そこにはくすくすと笑う少女の幽霊が立っているではないか。刹利は疑問だった。ここまで本能的にお化けや仕掛けを見破ったのに、なぜこの幽霊だけ気配を感じなかったのか。まるで勝矢に吸い寄せられるかのようにやってきた幽霊……これこそ本物か?
「勝矢クン、後ろに……なんで気づかなかったんだろう。もしかして、本当の幽霊さん! うーん、お話したいなぁー。」
「ふふっ、くすくすっ。ふふふふっ……」
「いやーーーーーっ! もうダメーーーーーーーっ!」
「お、おいっ、らせん! 腕を引っ張るなっ! 俺が逃げれない!」
人間は、こうなってしまうと歯止めがきかない。日和たち女性陣は刹利たちよりも後ろにいたが、その幽霊の出現にまったく気づけなかった。それこそ「いきなり出てきた」という表現が正しい。それに加えて科学的じゃない仕掛けの数々に不安な心は膨張し続け、ついにそれが破裂してしまった。日和はかぐらの腕をつかんで目をつぶってすたすたと歩き去ろうと必死になる。だが、いくら能天気なふたりとはいえ、パニックが伝播している状況にあがなうことはできない。そう、ふたりは驚いてなかったからよかった。裏を返せば、ここを騒がせたらおしまいなのだ。
「か、かぐらちゃん、入口に戻ろ! 入口どっち?!」
「み、美菜! たぶん出口の方が近いって! 入口って出口なんだから!」
「聞こえない、聞こえない。私は何も聞こえない。聞こえない、聞こえない。みんな冷静。みんな冷静だから、私は出口に行ける……」
日和の念仏もむなしく、脱出までにはかなりの時間がかかってしまった。
一方、問題の幽霊はまだ笑っていた。もちろん、この幽霊はゆ〜なである。あんまり脅かすことがうまくないからと、事前に美菜とかぐらに策を講じてもらったのだ。それが若手芸人のネタをイヤホンで聞きながら、普通にくすくすと笑うという作戦である。目の前で繰り広げられる阿鼻叫喚の渦を見ながら、ゆ〜なは確かな手ごたえを感じていた。これならアルバイトをやり遂げられる。そんなほのかな自信が芽生えていた。
その頃、パニックの発端となった石は、今まさに悠宇の目の前にあった。もちろん石は作動しており、古代語をつぶやいた後に発狂する気色悪い女性が妖しく蠢いている。しかし、このふたりに隙はない。
「これ、どうも本物くさいけどな。脅かすというよりも、好き勝手やってる感じだな。音楽も作曲者の心を汲んで演奏するもんだから、お化け屋敷の雰囲気にあわせてやってほしいとこだな。」
「同感ですね。悠宇さんが先ほど拾われたサンダルの方が、雰囲気作りとしては及第点です。もし本当の幽霊でしたら、法術しか使えませんがお力になりますよ?」
隙がないというか、場にそぐわないというか……ともかく石に込められた残留思念がドン引きして、自分で電撃を発生させて引っ込んでしまった。
恐るべし悠宇、恐るべしめぐる。彼らが恐れるものは、すでにご説明している。日和の安否とかぐらの無茶……ふたりを慌てさせるものは、今のところこれだけだ。
なんとか無事に脱出すると、彼らは特別に控え室に通された。そこには幽霊姿のゆ〜ながいる。いつもの温和な表情でかわいく微笑むのだが、メイクが本格的すぎてちょっと怖い。刹利だけはあの問題の幽霊が彼女であることを理解していた。刹利は心の中で「やっぱり幽霊さんには会えないなぁー」と残念がった。ゆ〜なは活躍が認められてアルバイトに採用となり、期間中はずっとこの姿で来場者に納涼を振りまく。
らせんは自分で勝矢を巻き込んでおきながら、涙目で「責任を取ってください!」と訴える。それを「お前はどこのコントか」とツッコむ勝矢と美菜。らせんにこれほど冷静とパニックのギャップがあるとは……少し乱れた浴衣を丁寧に直しながら、それでも勝矢にくってかかった。あやこは石を見つけたはいいが、電撃を発生させても思念が出ないことに首を傾げている。あの冷静コンビがスランプに陥らせたとは微塵も思っていないから、もう大慌て。せっかく石が見つかったのに儲け話がフイになるとは、まったくもって皮肉以外のなんでもない。逆に他のメンバーはあやこがいたことすら気づいておらず、結構な人数に「今日は何しに来たの?」と尋ねられていた。
悠宇は無事に日和と合流した。彼女はココアで冷え切った心と体を暖めている。悠宇が拾ったサンダルはどこかで見た気がしていたが、それもそのはず。これは日和の履いていたものだ。お気に入りのサンダルが意外な形で戻ってきて、彼女はまた大きな安心を取り戻す。日和を連れ出したかぐらは、めぐるから説教を受けたが、反省などするはずもない。しまいには「また行こうね!」と誘ったので、日和は「もうしばらくお化け屋敷はいいです」ときっぱりお断りした。
夏を先取りしたお化け屋敷のオープンは間近。そして暑い夏も、もう間近。今年の夏もいろいろありそうだ。
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■ 登場人物(この物語に登場した人物の一覧) ■
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【整理番号/ PC名 /性別/ 年齢 / 職業】
2803/月夢・優名 /女性/17歳/神聖都学園高等部2年生
7061/藤田・あやこ /女性/24歳/IO2オカルティックサイエンティスト
2066/銀野・らせん /女性/16歳/高校生(/ドリルガール)
5307/施祇・刹利 /男性/18歳/過剰付与師
3524/初瀬・日和 /女性/16歳/高校生
3525/羽角・悠宇 /男性/16歳/高校生
(※登場人物の各種紹介は、受注の順番に掲載させて頂いております。)
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■ ライター通信 ■
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こんにちは、市川智彦です。今回は「俺も娘も17歳?!」の夏物語でした!
意外と夏の物語って多いんですが、今回はお化け屋敷をやってみました。
私は驚き屋さんなんで、ホント行かないですね……他の人の迷惑になるんで。
本編でいろいろ書いてますが、あくまでフィクションです。これらの仕掛け(笑)。
こんなんだと怖いだろうなーというのをピックアップしてお届けした次第です。
もちろんプレイングのネタもふんだんに散りばめてありますのでお楽しみください!
ご参加の皆様、今回もありがとうございます。これからもご近所異界をよろしくです。
また勝矢や美菜たちの巻き起こす珍騒動や、別の依頼でお会いしましょう!
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