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連続バラバラ事件発生〜霊鬼兵?
■opening
切り離された右腕が初等部第一ごみ置き場から見付かった。
手首から先の無い切り離された左腕が高等部第一自転車置き場から見付かった。
切り離された左の手首から先が大学部第三パティオの花壇から見付かった。
切り離された右耳が中等部第四職員室にある黒板備え付けのチョーク入れの中から見付かった。
切り離された左耳が大学部第五食堂で冷蔵庫の中から見付かった。
抉り取られた眼球一つが幼等部第一PCルームに置かれていた花瓶の中から見付かった。
抉り取られた眼球一つが高等部第二図書館の本棚から見使った。
切り離された肩から腹辺り――胴体が中等部第二理科資料室から見付かった。
切り離された腹から足の付け根辺り――胴体が大学部第六講義室で見付かった。
眼球の抉られた、切り離された頭部と思しき球に近い部位が、高等部第四音楽室の準備室から見付かった。
単純にパーツだけを考えるならば、ひと、一人分。
けれど。
………………それらすべてのパーツが、見るからに別人のものだった。
いや、『別人』どころか。
明らかな人外と思しきものすら、含まれていた。
…例えば、深い青色の肌をした、歯の生え方もおかしい――歯並びが悪いどころの話では無くまるで鮫の歯の如き歯の生え方をしている、『頭部』。
…例えば、表面が岩石の如き硬さと質感を持った、けれど内部の組成を調べたならば明らかに「生き物」――正体不明のではあるが――であった、真っ赤な爪を備えた『左の手首から先』。
当然、警察沙汰にはなっている。
が。
それだけでも済まない。
明らかに人間では無い組織の部位が混じっているのだから。
だから、色々な人間が、興味を抱き――もしくは危機感を覚え――もしくは成り行きで――首を突っ込んでくる事になる。
特に、同校に通っている者ならば尚更。
………………と言うか、今ここに居る『二人』の場合、むしろ警察やら訳知りの方に色々訊かれた、とも言う。
一人目、高等部の月神詠子の場合は校内何処にでも顔を出す事で有名だからで何か見ていないかと警察に訊かれ、二人目、初等部のイオ・ヴリコラカスの場合は――月刊アトラス編集部と神聖都学園怪奇探検クラブの両方から情報提供を受けたり逆に何か知らないかと迫られたりと俄かにバタバタした。
ともあれ、結果としてそれなりの情報が、食堂で偶然鉢合わせたこの二人の元に集まっていた事になる。
「やっぱりイオも何か変な気するんだ?」
「はい。…残されてたパーツを実際に見た方の情報も得られまして。そうしたら…」
「…どれもまだ生きてるみたいだった、か。警察でも首ひねってたって言ってたな、そういえば」
「ええ。…考え合わせると、残されたパーツに籠っていた霊力が際立って強かったって事なんじゃ、って思うんですよ。だからかなんか、バラバラ殺人事件だーって深刻さはあんまり無いように見えるんです。何て言うか、誰も彼も困惑の方がよっぽど強い感触で。情報もアトラスとかにまでダダ漏れになってるみたいで」
「…確かに警察でもあんまり深刻さがなかったな。なんか…冗談か何かに巻き込まれてるみたいな感触って言うべきかな? でも確かにさ、死んでる奴に――って言うかアンデッドとかの事も考えると生死は問えないか。でも少なくとも『何らかの活動ができない奴』の身に、霊力は普通見出せないよね? て事は…」
「バラバラのあの状態でも、あのパーツは何らかの形で使われていた」
「あの状態でもホントに生きてた、って事もあるかも」
「それが可能な場合として、思い付くものは」
「何かそういう生態の人外なひととか」
「…全パーツ別人ぽいんですけれど」
「それだけの人数の人が居るとか」
「十人ですね。内、明らかな人外は二人。…残り八人は?」
「…。考え難いか。でもここ東京だし神聖都学園だし、人間でも可能性として頭に置いといて良いよね…。うーん。バラバラ…パーツ…。あ、じゃあ、継ぎ接ぎなフランケンシュタインの怪物とか――って。あ」
「…やっぱり月神さんも可能性の一つとしてその答えが出ますか?」
「霊鬼兵、か」
「…そうだとして。でも何でわざわざバラバラなんでしょう」
「殺人事件だからじゃ?」
「そうだとしても、今の、とは限りませんが」
「…あ、そっか。霊鬼兵って元々死体繋ぎ合わせて作るんだっけ」
「そうです。…って材料が死体とも限らないらしいんですが」
「じゃあ、これから先も同じようなパーツが発見される可能性――ううん、それどころか、新たに誰かが襲われる可能性だってあるよね? あのパーツと同じように、切り離す為に」
「『犯人』…と言うべきかどうかすら現時点では何だか悩むんですが…とにかく目的がわからない以上、その可能性も否定はできませんよね。そして月神さんの言う『それ』が実行に移されてしまったとしたら、それは困惑してるだけじゃ済みませんよね…」
「うん。…イオはどうする?」
「少なくとも、この行為の『目的』は何かくらいは確かめた方が良いと思います」
「じゃあ決まりだ。調べよう。…他にも人集めてさ」
「了解です」
■学食には相応しくない話
耳にしたのは殆ど偶然。
…おいおい、とまず思う。
――――――バラバラで霊鬼兵て、学生食堂で話す内容かぁ?
取り敢えず、まず浮かんだ感想。
都知事としての仕事があり神聖都学園に訪れていた伊葉勇輔としては、不意に聞こえて来たその話題が――どうにも学食でするには相応しくない話だと思えたから。
学食。
…そう、伊葉勇輔は今現在神聖都学園の学生食堂に居る。仕事で来たついでに折角だからとここで昼食を摂っていた訳なのだが…そこで耳にしたのが、ちょっと右から左に流すには躊躇われてしまう話。
先程頼んだ定食を遠慮無くがっつきつつ、それとなく話の主を目で探すと――二人。初等部の三年か四年辺りと思しきショタ系外人男子と純和風姫カットの中性的な高校生女子。…どうやら初等部男子の方がイオ、で、高等部女子の方が月神、と言う名であるらしい。そう呼ばれている。
二人とも何やら妙に訳知りげ、の上に実際結構深いところまで承知の上で話をしているようではあるが。
…どちらも学生。どうも危なっかしい。
頭の中で思いながらも勇輔は自分の頼んだ日替わり定食内のカラッと揚げられたから揚げなど齧りつつ、一杯の茶碗によそられた、綺麗に粒の立っている艶のあるご飯をかっこんでいる。
しみじみ美味い。
…そう。そもそも、この学園の飯は美味い。
男女共学だって事も、男子校のおバカ校出身の自分としてはうらやましいぞコンチクショウ!
…と言う私見は置いといて。
二人の話をこっそり聞く限りは、導き出された答えに一理ある、と思わざるを得ない。
と、なると。
余計聞き流す訳にもいかねぇ。
――――――霊鬼兵なんぞがあるってぇ事は、『奴さん』らも絡んでいるかもしれねぇ。
あの二人じゃほっとけないな。
…まぁ勿論、考え過ぎと言う可能性もあるが、そこはそれ。念の為、最悪の事態も想定しておいた方がいいだろう。…それが大人の対処ってモンだ。
と、勇輔がそんな風に思いつつ定食の白飯をもぐもぐやっていると、イオと月神の二人が席を立つのが見えた。…調べよう。他にも人集めてさ。了解です。…どうやらもうここから出て行く気らしい。
…。
…こちとらまだ飯が食い切ってねぇってのっ!
と、凄い勢いでご飯をかっ込み、味噌汁を吸い、残っていた定食を慌てて平らげ、勇輔は席を立つ。
…折角なのでもう少しじっくり味わいたかった…と若干の未練も残るが、ここは都民の平穏にも関わる話と自分に言い聞かせ何とか未練を断ち切る事をする。
そして、学食を出て行こうとする二人の姿をそれとなく確かめた。
…さぁて、あの二人はこれからどう出るつもりかねぇ、っと…。
■
月神詠子と歩きながらイオ・ヴリコラカスは携帯を取り出し何処ぞへ電話を掛けている。
学食で話を纏めてからすぐの事。イオはこんな場合で声を掛け易そうな相手は居ないかと考えて、以前アトラスで会った便利屋さんはどうだろう、と思い付いたらしい。…直球でアトラス関係者では、これまでのいきさつからしてイオ当人の方が逆に色々取材と銘打って食い付かれそうな気がしてしまい二の足を踏んでいたのだが――この便利屋さんの場合ならアトラスともワンクッションある上、結構話がわかりそうな感触がある分、良いかもしれないと思ったらしい。
…その便利屋さんの名前は、清水コータ。
結構ノリの良さそうな人でもあったと思い、イオの方でも携帯では軽ーく声を掛けてみる事にした。
■
…最近、「連続バラバラ事件」で学園内が騒がしくなっているようです。
あたしの耳にまで届いているとなると、本当に騒がしいんだと思います。
月夢優名はつらつらと考えつつ歩いている。学食近い廊下。…実際、先程も警察らしい人が頭を抱えて困惑しているのを見掛けた。学校関係者の…職員さんか先生らしい人と話しているところだった。そんな話を自分が聞いていてしまっては悪いかも、と優名はなるべくそちらを避けるようにして来た結果、今偶然ここに来てしまっている。特に学食に用があった訳でも無いのだが。…自分は、お昼ならもうお弁当で済ませた。
…学食の方でも、そろそろお昼を終え、廊下に出て来る人が増えてくる時間かもしれない。
思いながら、優名は何となく学食の入口――の方を見てしまっている。
と、学園内の有名人な月神詠子が、初等部の男の子と連れ立って何か話し込んでいるのが視界に入る。
近付いて来るに連れ、話している内容が聞こえて来た。
………………「連続バラバラ事件」、の話だった。
あ、と思って、優名は二人の顔を見てしまう。
と。
本当に偶然、優名が顔を見たその瞬間に詠子の方も顔を上げていた。
予期せず、目が合う。
「え。えっと…あの…月神さん…今…」
優名は少し慌ててしまった。…目が合った以上はそのまま素通りと言うのも何か悪いとも思う訳で、でも何を話すべきかと迷い…ここは普通に挨拶をしようかと思いはしても、その前に二人が話していた事が気になってしまったりもした訳で。
優名の様子に、詠子はきょとんと目を瞬かせている。
が。
話し掛けてきた優名のその科白で――自分たちが直前まで話していた事を思い返し。
ついでに。
優名が何か…「こっちが今話していた事」に対して何か話したそうにしているような事にも気付いた、らしい。
…そして両方を合わせると、想定できる答えがある訳で。
結果。
詠子は、えーっと、と暫し考える風を見せてから。
小首を傾げて優名の顔を見直した。
「…キミもボクたちと一緒に調べてみる?」
件の「連続バラバラ事件」、の事。
■
で、結局。
人手を募ろうと一度は学食を出ては来たが、やっぱり神聖都学園と言うこの巨大な複合学園にて人と落ち合うにはある程度わかりやすい場所に居る必要があるだろう、と言う訳で、詠子とイオはまた元居た学食に戻ってくる事になる。…今度は廊下で会った優名も連れて。
程無く、イオが呼び付けた清水コータもその場に現れた。
コータは改めて『事件』の説明を受けつつ、折角神聖都学園まで来たので――と頼んでみた学食のプリンを食べている。…何故かついでにコータ以外の皆も同じプリンを頼んでみてもいた。…皆してコータにつられた感触もある。
取り敢えずの状況説明役は、イオ。…詠子は何だかその辺大雑把、優名は基本的に話すより聞く方が得意であまり積極的に前に出ては来ない為――と言うかそもそも彼女もさっき合流したばかりで「話を聞く方の立場」と言った方が早い――、他に適任が居なかったとも言う。
まぁそもそも、コータに直接依頼の電話を入れたのもイオではあるのだが。
「――…ってところなんですけどね。今のところわかってるのは」
で、少なくともこのバラバラ事件の『目的』くらい確かめておいた方が良いかなぁって思った訳です。
「ふーん。…でもでもやっぱりなーんか物騒っぽい話だよねぇ。そもそも人体いや人体に限らないみたいだけどとにかくバラバラな訳だし。その時点でなんかちょっと大事って言ってもいいっぽいし。でもでもそれでパーツそれぞれ全部生きてるっぽいってなんか人間辞めますかどうしますかウカウカしてたら彼岸の彼方にサヨウナラって感じだし。…さっきの電話口じゃイオはあんまり深刻じゃなさそうな言い方してたけどさ。実際、ピンポイントじゃないにしろ現場って言って間違いない『ココ』なのに空気からして全然深刻そうじゃないけどさ。…でもやっぱり霊鬼兵とかなんか怖そーなその筋の専門用語出されちゃうとさー」
…そもそも人選間違ってるよーな?
と、コータが依頼を受けて来た事を少々後悔しつつ――?――プリンを食べているところを、イオがまぁまぁと苦笑しつつ宥めている。
「ぶっちゃけ、今回の僕たちの目的考えると、ただアトラスとか怪奇探検クラブの人とかを呼ぶより無難かなぁって思ったんですよ」
…先日の『記憶の無かった人造人間のお嬢さんの件』の時にお会いした清水さんなら、って。
「あーあれもそーいえば一歩間違えれば霊鬼兵とかそっち系っぽかったのかもしれないか…今回のコレもオチはそんな感じなのかなぁだったらまだいいけどさぁ…。…ってでもそれでなんでおれなんだろー。あの時他に人外とか異能者っぽい頼れそうな人いっぱいいたのにさー。それでおれに白羽の矢が立つってどーなんだろーなんでおれここにいるんだろー。やっぱり怖いよ嫌だよ無理だろだっておれ一般人だもんよー。霊鬼兵とか言われても正直ピンと来ないよ一般人だから。一般人のおれからしてみりゃああれだよ、問題点はどうしてこうそんなに分散して身体が置いてあるかだよ。一人分だろうと十人分だろうとそんな十箇所も別々の場所に置くなんて面倒臭いよ一般人からしてみたらさ! もう空から撒いちゃえよ一般人じゃないだろどうせ相手はさぁ…。…にしても美味いねこれ」
学食のプリン。
「…。…清水さん、怖いとか嫌とかすごーく喋り倒してる割には平然と食べてますよね」
「だって美味しいんだもんこのプリン。学食ってレベルじゃないよこれ」
「…。…まぁ…確かに美味しいですけれど…あたしも好きです」
コータの勢いに圧倒されつつも、こそりと同意する優名。
…コータにつられて今現在何となく皆で食べているプリンだが、優名にしてみれば、一応、過去にもこのプリンを食べた事は無いでもない。…甘いもの好きの身にすると、結構お気に入りの部類に入る。
と、更に続けて詠子もまた頷いた。
「ん、それはボクも同感だね。このプリン美味しいよ。…って言うかこの学食で美味しいのはプリンに限った事じゃないけどさ」
と。
その詠子の科白に更に同意するようにして。
うんうんともっともらしく唸りつつ――何故か唐突に話に入って来た声が一つ。
「いやぁ、実に全くその通りッ。プリンに限らず何でも美味い。キュウリ絡み以外は頼んだメニューに外れが無い。…と、それは俺の勝手だからさて措くとして。…こんな極上スゥイーツまで学食のメニューにありやがるなんて隔世の感だな全く」
「…」
「…」
「…」
「…」
一同は反射的に声の源を見る。
と、いつの間にそこに居たのか、皆のすぐ側、そこで当然のように学食のプリンを手にもぐもぐやりつつ佇んでいた人物が一人。
何処かで見たよな黒のスーツにグレーのインナー、白ネクタイの優男。
取り敢えず神聖都の学生でも教師でも無い。
…と言うか、あろう事か都知事である。
コータ、きょとん。
「って。伊葉勇輔?」
「おう。伊葉勇輔だ。…いきなり呼び捨てるたァ御挨拶だなこんちくしょう。まぁ全然構わねぇがよ」
「…って…どうしていきなり都知事さんが…?」
恐る恐る、優名。
が、勇輔は平然とプリン喫食中。
「いや、お前らがあんまり美味そうにプリン食ってるからよ。おいちゃんもつられちゃってよ」
「…」
■取り敢えず考察
で、何となく伊葉勇輔も四人に合流し、それとなく話を聞く――今初めて彼らの目的を聞いたフリをする。
「――…おいおい、連続バラバラ事件の話ってな。あんまり物騒な話に首突っ込んじゃ駄目だぜ?」
「そんな面倒な事する気無いですよ。…危ない面倒事に首突っ込むのはアトラスの取材で間に合ってます」
「…取材っておいおい。お前小学生だろ」
「…。…いやまぁその辺はあまりお気になさらず。…学校に許可は貰ってますし別に保護者に虐待されてるとかな訳でも無いんで」
「…。…そうか? なら良いんだが」
取り敢えず勇輔は合流してすぐ釘を刺してみる――取り敢えず一番『話をするべき相手』のような対応をしていたのがその小学生だったのでその小学生なイオ・ヴリコラカスに対して一応大人らしい態度は取ってみる。…元々、勇輔にしてみれば影ながら彼らの行動を見守ってやろうかと思っていた訳なのだが――清水コータと言う青年をはじめ皆のプリンの食いっぷりがあまりに美味そうで、同じ物を頼んでみるだけでは済まず、この感動を伝えようとついつい話し掛けてしまった――と言う事の次第だったりする。
まぁ、そうなれば『奴さんら』――虚無の境界――が関わっているかもと言う懸念だけは隠して、ひとまず普通に同行してみようと思う訳なのだが。
「ってイオの仕事先の話は今はどうでも良いんだよ。…今はバラバラ事件の方」
取り直して詠子が話を戻す。
と、そう言われたところで、あの、と優名が控えめに小さく手を挙げていた。
そんな優名に、はい優名ちゃん、とコータはノリ良くすぐ指名。
優名はその指名を受けて、それから集まっている周囲の面子も見渡して、自分が話しても良いかをそれとなく確認してから――恐る恐る口を開いてみる。
「…こういうことは本来異能力者さんたちにお任せするべきなんでしょうけど…「脚」や「足」は…と」
少し、気になりました。
見つかっていないのか、それが『目的』なのか。
と。
優名が指摘したところで。
あ、と一同が感嘆の声を上げた。
「…そういえば足が見付かってない」
「そういやそうだな?」
「足が無い…つー事はコレ正体は幽霊? …いやそんなホラーな。これ猟奇殺人事件モードでも霊鬼兵モードでもなくて真っ向ホラーな方向ですか。そりゃ今確かに夏だけど。暑いから怪談話は歓迎かもしれないけど。これ東京怪談だけど。…それでもちょーっと微妙過ぎるよこの件って」
「誰も幽霊なんて言ってませんって…。でも足が見付かってないのは見落としてましたね。何故か」
「つーと見付かってる分は人一人分には少し足りねぇって事か」
「…二本の足だけで歩いて行ったとか」
「他の身体のパーツ全部あちこちに置いて、ですか?」
「…やっぱりホラーだ。どうしようすげーこえーよー」
「って言ってる時点で全然怖がってなさそうだよね。コータは」
「いやいや怖いよだってバラバラなんだよそれで生きてるっぽいんでしょ? 一般人にしてみれば何が何だかよくわからないものってのはどーしたって怖いんだって。うん。優名ちゃんもそーだよね? ね?」
「え…と、はい。怖い…んでしょうね」
優名は同意はしてくれたが、何だか物凄く他人事な上に、予測の言い方になっている。
「…。…うんうん怖いんだよ…ってえー、何かひょっとして怖がってるのって俺だけ??」
「…えっと…そういう怪奇現象っぽいこととかは…あんまり興味がなくて…」
今回の事も特に怖いとかそういう感じは…。
「…へーそーなんだー。まぁ良いや。で、他にも何か気付いた事あったりする?」
優名ちゃんは。
怖がってるんだか怖がってないんだか良くわからないコータに促され、優名は改めて考え込む。
と、その間にイオが手帳を取り出してテーブルの上に開いていた。勇輔と詠子が何となく覗き込む――手帳のページに書かれているのはイオと詠子の持っている分のこの件の情報をイオが纏めたものだった。…イオは日本人では無く見えるが…手帳には漢字仮名交じりのごくごく自然な日本語が手書きで書かれている。
「初等部第一ごみ置き場、高等部第一自転車置き場、大学部第三パティオの花壇…っていちいち挙げたくもねぇな。幼等部から大学部まで本当に面倒臭いくらいあちこちに置いてあるよなぁ」
「…場所とパーツに関連性ってあるかな?」
「関連性…ってえー、やっぱりこれ何かの暗示とか呪術とかそっち系の話になるのー?」
「いやそうでなくとも何かしらの思い入れがあってその場所に置いたとか、保管するのや隠すのに都合が良かったからとか…呪術っぽくない理由も考えられると思いますけれど」
「…それにしても統一性無さ過ぎな気はするけど。ごみ置き場だとそのまま処理してくれるかも…とか思ってなのかもしれないし、冷蔵庫だと保管かもしれないし。自転車置き場とかチョーク入れとか本棚とか講義室の場合は見付からない方がおかしいし…むしろすぐ見付かるようにって置いてあるような気がするし。資料室とか準備室だと隠してるって感じもするかもしれないし…」
と、詠子がそこまで言ったところで、ほらよと勇輔がくしゃくしゃのパンフレットか何からしい薄っぺらい紙をテーブルの上に出してきた。
それから、皺を伸ばしてその紙を広げている。
「ここに来る前に、迷わねぇようにって渡されてた神聖都の学校案内――校内案内図だ。取り敢えずパーツが置かれてた位置関係も確かめてみた方が良いんじゃねぇのか? まぁ警察も調べちゃいるだろうが」
「お、ありがと。地図も持って来なきゃなーって思ってたところなんだ」
「おう。…ただポケット入れっぱなしだったからな。皺だらけなんでちぃと見難いかも知れねぇが、まぁそこは勘弁しろ」
■
「…パーツが置かれた場所を繋ぎ合わせて何らかの図形になる、とか、そういう統一性もまた無いみたいですね。となると少なくとも魔法円的な呪術とかではなさそうだ、と」
その意味では少しホッとしましたが。
「…うーん。でもホントに何なんだろうねぇ?」
ひとまず勇輔提供の神聖都学園校内案内図を用い、パーツが発見された場所それぞれの位置関係に点を付けそれを線で繋いではみた。みたが――取り敢えずその点と点を繋いで何か意味のある図形を描いているような感じは、無い。
「図形じゃねぇ。って事は…それぞれの場所自体に曰くがある、って線はねぇか?」
神聖都学園てぇ事は、学園ができる前から――元々曰くが山とある場所な訳だし。
「つってもさすがに学校案内にその『曰く』までは載ってないだろうが…」
と、勇輔が呟いた時点で。
それなら、とイオが――テーブルに広げていた手帳の別のページをぱらぱらと捲って示す。
「さすがに全部は無茶ですが、ある程度なら調べてあります」
「…ほお。それ、アトラスの取材絡みでって事かい?」
「まぁそんなものです。と言う訳で…調べてあるのは初等部と高等部の一部だけなんですが…それと今回パーツが置かれてた位置関係を照らし合わせてみると…強いて言うなら高等部の第一自転車置き場…の『近くの渡り廊下』に該当する位置に、今は影も形も無くなってしまってる祠が…少なくとも江戸時代ぐらいまではあった、って事くらいになりますね」
「あ、それ知ってる。高等部で有名な怪奇スポット」
「はい。…それで前に調べさせられたんですが」
「…ってそれ結局厳密には場所違う事になるよね?」
近くの『渡り廊下』なら。
「ですね。…で、初等部第一ごみ置き場と高等部第二図書室に第四音楽室準備室…の位置には該当するような『曰く』はありません。…付近にも。取り敢えず僕の知ってる範囲では、ですが」
「てぇ事は『そういう問題』でも無さそうか」
と、再び可能性の一つを潰し、皆が改めて考え込んだところで――再び優名が、あの、と口を開いた。
「…バラバラの部位が見付かったのって、幼等部から大学部…までなんですよね」
「ん、そうだね。幼等部と初等部が一ヶ所ずつ、中等部が二ヶ所、高等部と大学部が三ヶ所ずつ」
「それらに出入りできる『人物』は…」
と、言った時点で、優名は今一緒に居る面子を見渡してみる。
…この時点で、学生でも教職員でも無い部外者二名。清水コータに、伊葉勇輔。
この学校、用さえあれば結構普通に入って来れる。
詠子は、うん。と頷いた。
「誰でも入って来れるよね。ただ、理系の研究棟みたいなところはさすがに機密の面からして厳重になってるみたいだけど」
大学部の電子工学科で『白銀の姫』事件の原因なマシンとかあったし。
「えっと…その辺の事は…あたしは関わらなかったのでよく知りませんけど、入れないところは確かにあります。でも、入れるところも多いです」
で。
「大学院とか…専門学校では見付かっていない…」
その、バラバラの各部位が。
「じゃあ、見付かった部位が本来あったのがそこ、とか…」
考えられはしないだろうか。
「『そこ』に『いる』とか…」
ぽつりぽつりと続けられた優名の科白に、む、と詠子が考え込む。
「むしろ見付かってない場所、か…それも調べてみる価値はありそうだね」
「でも大学院とか専門学校となったら場所によっては本当に部外者入れませんよ? もしそんなところがこの件の源だったりしたらお手上げです」
僕たち何の権限も無いですし。
そこまで深入りする気も無いです、とすかさずイオが釘を刺す。
詠子も詠子ですぐに同意した。
「まぁそうだね。でも、ちょっとだけ調べてみて、それっぽかったら警察とかに教えとくって手もあるよね?」
「…てゆーかここには今都知事さんが居るじゃん。もしホントにヤバげだってわかってそれでもおれらじゃ権限足りなくて手が出せないーってコトになるならそっちから手ぇ回してもらうとかできるんじゃない?」
おれは怖いからできればそこまで大事な話になるのは嫌だけど。そう続けつつも、コータは手段の一つとして一応提案しておいてみる。
ん、と勇輔が片眉を跳ね上げた。
「俺か? まぁ本格的にヤバげな話になるってんならな。都民の安全が第一な訳だし何とかするのも吝かじゃないぞ。が…そこまでなるとも限らねぇ訳だろ」
今の時点じゃ。
「はい。…えと、あたしの…素人の意見な訳ですから。なので…そうするんでしたら…取り敢えず、学園公式ネットでそっち系…大学院人事の『教育学部』関連なんかを調べて確認してみるとか…」
どうかな、って。…そう思ったんですけど…。
■
コミュニティPCルーム。
通常授業時に使われるPCルームは普段自由に使える訳でない施錠された部屋ではあるが、ここに限っては学生にも開放されている憩いの場、になる。…その代わり、管理人も常駐している場所ではあるのだが。
そこを訪れた一同は、一つの端末を借りて、それで学園イントラネット内の目的のページを閲覧してみた。…言い出したのは優名だが、機械の類を扱うのが得意では無いと言う事で、実際の操作は――何となくコータが行っている。
「えー、はいこんなトコかなっと」
「…さすが神聖都。教授陣も結構大物が居るな」
「…て言うかこの人TVで見た事あるの気のせいじゃないと思う。あ、この名前も」
「…。…こんな人たちの中の誰かがもしこの件に関係してたとしたら軽くスキャンダルじゃない?」
「…確かにちょっと目立ち過ぎだよね」
「…そうですね。あたしの考え過ぎ…なら良いんですけれど。例えば…『あし』は何か『公的』な『引渡し』…取引されてたんじゃとか…『人魚の尻尾』?とか…」
人外の可能性もあるって事なら…何かそれっぽい密約があったりとかで…『部外者』が簡単に入れないところもある上に、ある程度なら『部外者』が容易に学園内にも居られるって事なら…場所を選べば…。
と、そこまで言ったところで。
ひょこりと背後からディスプレイが覗き込まれて――声が掛けられた。
「…何してるの?」
声を掛けて来たのは――少なくとも詠子とイオにとっては見覚えのある相手。優名は受け持ってもらった事が無いので疎遠ではあるが、高等部なので知っている事は知っている。
「あ、水原さん」
そこに居たのは、一応臨時教師な筈の高等部生物科専門教師にしてハッカーの貌も持つ、水原新一。
■
「――…連続バラバラ事件の調査ねぇ。…あんまり深入りしない方が良いと思うけど」
偶然話し掛けられたところで――この水原は元々それなりに話がわかる相手である事を知っているので――イオや詠子は取り敢えず事情を話して巻き込んではみるが、水原から返ってきたのはそんな科白。それも――分別ある大人が子供を窘めようとしている、と言うより、何か普通に心当たりがあるような態度だったりした。
なので、それを聞いた時点で――詠子と勇輔にコータが水原にずざっと迫っていた。
「なになに何それ? 水原先生何か知ってるって事?」
「心当たりがあるなら正直に話した方が良いぜー? 今ならそれで許してやっからよ?」
「それじゃ逆に深入りしろって言ってるよーに聞こえますよん? つーか先生と言うお立場な人が学校で起きてるこれだけの大事な事件に対してその態度って事は何かやっぱり裏で暗黙の了解で恐ろしい事が行われているって言う事に…!?」
「…。…えーと。知ってると言うか…神聖都のイントラネットの隙間にいつの間にか作られてた裏サイトの書き込みちらっと見ただけなのでそれ以上は何とも」
「…裏サイトの書き込み?」
■
曰く。
願いを叶えるおまじない、の話らしい。
自分の体の一部を、所定の学部の何処かに――学部によってどんな願いが叶うかの別があるのだとか――誰にも見付からないように置く。
そのまま十三日の間誰にも見付からなければ、その願いは叶う。
…それだけの他愛も無い話、である。
が。
そのおまじないを実行したと思しき書き込みで、ちょっとドン引きしたくなるようなものがちらちらあるのだと言う。
普通ならこういう場合、自分の体の一部と言っても…まず髪とか爪とかを使って然るべきものだろう。
が。
ここでは――腕とか指とか眼球とか頭とか平気で書き込んであるのだと言う。
で、よくよく書き込みの流れを見ているに、使うのが『自分にとって大切な部位であればある程』、願いは叶い易くなる…と言う風におまじないの話が微妙に発展していて。
しかも…腕とか指とか眼球とか頭とか書いたと思しき『当人』もまた、その後も平気で書き込んでいるような節があると言う。
うわ俺の頭見付かっちゃったよ、とか。
何か警察沙汰な騒ぎになっちゃってるよ、どうしよう、大丈夫かな、とか。
自分も足やったんだけど見付けられちゃうの時間の問題かもしれない、とか。
…最近、そんな――言ってる事は良く見るとカッ飛んでるのだが、妙に小市民的に困ってるような書き込みが増えてもいるらしい。
「…ね、あんまり深入りしない方が良さそうでしょ」
「…」
確かに何だか反応に困る。
一応、話を聞いたその場に端末もある訳で、改めて水原に当の裏サイトに案内され――入口が果てしなく見付け難いところにあるだけで、何やらパスワードも無く簡単に入れた――実際にその書き込みを見るに至り、一同、沈黙。
暫くそのまま固まってしまう。
「えーと。…何コレ」
「…。…ノリが殆ど占い好きの女子学生って感じだな。にしてもそれで『頭』とかサラッと出てくるってのは…。これだけやっといて陰湿さと言うか暗さと言うかそういうのが全く無ぇってのはなぁ…」
取り敢えずこれが事実なら…少なくとも無理矢理どうこうされたような一方的な被害者は居なさそうだが。ただそれでも――良かった、と思って良いのか悪いのか判断付かない。
「確かにここに書かれてる通りなら…そっとしておいてあげた方が良いのかもしれませんけど…でもこれが事実だとも言い切れない訳ですよね?」
「でも嘘とかロールプレイにしてはちょっとお粗末過ぎる気がしない?」
「…。…まぁ確かに文面の印象からして本当っぽくはありますが…念の為、書き込みの主、辿ってもらえたりしませんか?」
水原先生。
■
それから。
コミュニティPCルームと言う公共の場であっさりと水原に辿ってもらった――勿論ハッキングで――裏サイトの書き込みの主の内一人を、念の為一同は訪ねてみる事にする。…ちなみに、籍は教育学部の大学院生だった。…優名の推察も微妙に掠ってはいたらしい。
それで、都知事の威光(?)も利用しながら、その大学院生の研究室に向かってみたりする。…ここは特にセキュリティは厳しくなかった。あまり機密らしい機密や金の掛かった設備は無い研究棟と言う事なのかもしれない。
当の研究室に着いたところで主の在不在を確かめてはみるが、どうも、留守。
…ならば出直すか待たせてもらうかどうするか――と少し悩む。
研究室のドアの前で暫くそうしていると、廊下の先から一人の女性が歩いてきた。こちらの様子に気付き、怪訝そうな顔をする。…が、それ以上の反応はしないで、研究室の前まで来た。
そこまで来てから、こちらに声を掛けて来る。
「…あの、何か御用ですか?」
その姿に、何処にも欠けたところは無い。
水原が辿った結果によれば――左の手首から先を『使った』と思しき書き込みをした者の筈なのだが。
その時点で違いそうな気はしたが、一応、訊いてみる。
「…裏サイトのおまじないの件で、ちょっと」
お話しを聞きたくて。
…そう伝えたら。
さっと女性の顔色が変わる。それから――お話しする事はありません、と強く言った上でやや慌て気味に研究室の鍵を取り出し鍵穴に差して開け、中へと入ろうとする――が。
慌てている為か、上手くいかない。
そんな――手許が絡まっている内に。
唐突に、その女性の――左の手首から先がころりと落ちていた。
■
…左の手首から先は作り物であったらしい。
それも、ただの義手では無く、その筋の――普通に『生きている』手を作れる、異能の生き人形師の作だとか。
どうやら「おまじない」をしている者は、その人形師に頼み込んで自分のパーツを切り離した上で、代わりのパーツを作ってもらっているらしい。…普通なら命に関わるような部位でも何故かそれで普通に生きていられるのだとか。
「――…その人形師ってな何者なんだい」
「え…っと、それは…詳しい事はわからないんですけど…人外の身にすると最近結構有名なんですよ。速水博士って」
と、言われた途端に――勇輔がすっと目を細める。
その名前は――今はもうとっくにIO2でも死亡確認がされている筈の、虚無の境界に居た狂科学者の名前。
時々、妙な場所で聞く事がある。
「…。…おいおい。お嬢さんよ。…いっくら人間じゃないったって人騒がせな火遊びは程々にしとけよ。…あんまり妙な事やってっと虚無の境界に付け込まれっぞ?」
「…え、そんな虚無の境界なんて、入る訳ないじゃないですかあんな怖いカルト!」
「そうかい。…まぁ普通の感覚は一応あるんだな。『それ』でも」
しみじみ言いながら勇輔は女性の左手を指差す。
「ま、気を付けろよ。人間じゃねぇったってお前さんも大事な都民の一人なんだからよ」
「は、はい…有難う御座います…!」
■
で、実は人外だったらしい――確かに、大学部第三パティオに置かれていた『左手首から先』は岩石系で赤い爪だった――その大学院生への都知事からの説教が一通り終わった後、一同は他の書き込みの主にも会って回ってみる事にした。それで、全て書き込みの通りな上、初めの大学院生が言ったのと同じ情報が入ってきた。
…つまりはそういう事だったらしい。
取り敢えず会った全員に説教の上、釘を刺し、一同は何故か元居た学生食堂にまた戻って来た。
で、何故かまた皆してプリンを食べている。
…余程気に入ったらしい。
「都知事さんは人外のひととか知ってる人…だったんですね」
ちょっとびっくりしました。
…と、全然驚いていない様子で、優名がぽつり。
が、全く気にせず威勢良く、おう、と勇輔はそんな優名に応えている。
「この東京って街ァ人間以外だって日々慎ましく一所懸命生きてるもんさ。人間も異能者も人外もなーんも変わらねぇ。そんな都民を守るのが俺の仕事なんだよ」
「…さすが伊葉勇輔。ごーかいだねぇ。…ってところでさ、連続バラバラ事件の目的はわかったしあれだけ都知事さんが釘刺せば…既に隠しといて見付かってない分も元に戻しておくだろーし、多分次は無いと思うけどさー…」
今現在ケイサツの皆さんが頭抱えてる、既に見付かってる十のパーツは…どうなるんだろ?
…異能者人外絡みの事は基本表沙汰にできない以上、持ち主さんが返してもらうにも返してもらえないだろうし。その辺上手く帳尻合わせないと、事情知らないまんまの人はその内絶対ノイローゼか何かになりそうな気がしてならないんだけど。
コータのその指摘に、あーそうだね、と詠子が同意。
ここはIO2とかに頼んだ方が良いかもしれませんよね、とイオがぽつりと追加した。
と。
プリンを食べていた勇輔が、ぶほ、と咳き込んだ。
「んあ? お前らIO2知ってんのか」
「…都知事さんもIO2の事は承知してるんですか」
「え、あ、そりゃあまぁ…立場上それなりにな。…心配すんな。その辺のこたァ俺がそっちに頼んで始末付けてやるよ」
IO2に。つーか俺自身実はIO2なんだけどな。…と内心でだけ付け加えておく。
「…んじゃこれで取り敢えず解決、って事で良いのかな?」
「ですね。僕たちでできそうな事はここまででしょう」
後は、IO2とか専門家の方にお任せです。
fin.
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登場人物(この物語に登場した人物の一覧)
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■整理番号/PC名
性別/年齢/職業
■4778/清水・コータ(しみず・-)
男/20歳/便利屋
■2803/月夢・優名(つきゆめ・ゆうな)
女/17歳/神聖都学園高等部2年生
■6589/伊葉・勇輔(いは・ゆうすけ)
男/36歳/東京都知事・IO2最高戦力通称≪白トラ≫
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…以下、登場NPC(□→公式/■→手前)
□月神・詠子
■イオ・ヴリコラカス
■水原・新一
■速水博士(名前と存在のみ)
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ライター通信
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清水コータ様にはいつもお世話になっております。
月夢優名様には初めまして。
伊葉勇輔様には再びの発注どうもです。
皆様、今回は発注有難う御座いました。
そして当日日付中にはなると思うんですが時間で言うなら一番初めに発注下さった清水コータ様の納期過ぎてのお渡しになってしまいました…作成期間日数上乗せの上にお待たせしてしまっております。
他の皆様もそうですが、特に初めましてになる月夢優名様。
PC様の性格・口調・行動・人称等で違和感やこれは有り得ない等の引っ掛かりがあるようでしたら、出来る限り善処しますのでお気軽にリテイクお声掛け下さい。…他にも何かありましたら。些細な点でも御遠慮無く。
今回の内容ですが…結果として、ほのぼのなんだかグロいんだか良くわからない話になっております…。最近の当方、こういう謎な話が多い気がするのは気のせいでしょうか(遠い目)
とにかくこんなオチになりました。
プレイングでは皆さん――特に月夢優名様――を色々悩ませてしまったようですが…何だかすべて台無しにするような…大山鳴動して何とやらなオチになっている気がします(汗)。すみません。
霊鬼兵と言うのが単なるミスリードに近い状態でもありますし。…速水博士とか出てはいますが(伊葉勇輔様はゴーストネットの時に引き続きの名前なので察しがつくでしょうが霊鬼兵関係の狂科学者な人物です)今回はあんまり殺伐した印象では無いですから。
…一応タイトルの霊鬼兵の後に「?」は付いてたんですけれども(汗)
如何だったでしょうか。
少なくとも対価分は満足して頂ければ幸いなのですが。
では、また機会がありましたらその時は。
深海残月 拝
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