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花王の都
「う〜〜ん……」
とっぷりと夜の帳が下りきった時刻、人気のない山里にある鳥居の前で、一人の男が何かに悩んで唸っていた。
ここに辿り着いたのはほんの数分前だが、来た道を戻っても元の道には戻れない。
こうしたパターンには慣れきっているはずだが、彼には戻らなくてはならない理由があった。
「あれ〜、ナギちゃん?」
背後に聞き慣れた声が掛けられる。
それに肩越しに振り返ると、視線の先にいたのは一人の少年と漆黒の羽を持つ黒猫が一匹。何かと縁が深い栄神万輝と彼の守護獣の千影である。
名を呼ばれた男はナギで、調査の為に動き回っていた所で異空間へといつの間にか迷い込んでしまったようであった。
「わ〜い、こんばんは〜!」
そう言って、ナギの胸元に躊躇いもなく飛び込んでくるのは千影だ。
隣に立つ万輝はあからさまに嫌そうな表情を作り上げて、冷たいオーラを放ってくる。
だがそれも数秒のことで収まり、彼は僅かに口角を上げつつ言葉を紡いだ。
「どうしてこんな所へ? ここは本来、人の身では辿りつけない場所だよ」
「……だよなぁ。俺もわかんねーんだよ。一つ、ちょいとした調査の最中だったんだけどなぁ」
「ふにゃ? ナギちゃんお仕事中だったんだ。チカ、お手伝いするよ〜!」
ナギの腕の中でゴロゴロとしている黒猫の少女は、いつでも純真無垢であり天真爛漫であった。
その頭を撫でてやりつつ、ナギはため息を漏らす。
「未成年のお前らをあんまり巻き込みたくねーんだよなぁ。でもこういう場所で会っちまった場合は、逆に頼ったほうがいいんだろうなぁ」
「……調査に深入りしすぎたんじゃないの。僕らで解ることだったら教えてあげてもいいけど」
万輝はそう言いながら手にしていた磁器の酒瓶を持ち直した。5合ほどは入ろうかというサイズである。
それを見たナギが首を傾げた。
万輝が飲むわけではないと解っているのだが、なぜこんな所に持ち出しているのかと気になったようだ。
「ああ、僕らは母の遣いなんだよ。この鳥居の奥には酒の神を祀る神社があってね。御神酒とは言ってはいたけれど……殆どあの人が飲むためのものだ。時々……栄神の名前は、酒神の間違いなんじゃないかと思う時があるよ……」
そう言う万輝の目が遠い。
彼の母はよほどの酒豪なのだろう。
「万輝の母さんってあのスゲー美人だよな。……ん、御神酒ってコトは、ここって神様系な空間か?」
「そうだよ〜。だから生身の人は近づけないようになってるの。ナギちゃんもしかして、わざとここに連れてこられちゃったのかなぁ」
「まぁ、それしか考えられないだろうね。やっぱり深入りしすぎたんじゃない」
ナギの腕に収まったままの千影がそう言うと、万輝が言葉を繋いできた。
彼らが確信を持ってそう言うということは、間違いないのだろう。
はぁぁ、と肩を落として深い溜息を吐き零す。どうやらスマートフォンでの連絡のやり取りも出来なかったらしく、困り果てていたようだ。
それでも、彼には恐れなどは無いのだが。
「現し世じゃないから、通じなくても仕方ないよ。取り敢えず、僕らと一緒にいたほうがいいんじゃない」
「しゃーねぇ、そうするわ。お前らのそのお遣いってのにも付き合うよ」
「そう。じゃあこれ持って」
万輝は手にしていた酒瓶をナギに押し付けてきた。
必然的に彼にくっついたままであった千影が飛び降りなくてはならない図になり、これが狙いだったのだろう。
千影は『にゃ〜ん』と鳴いた後、ナギを振り返って彼を見上げてきた。空の酒瓶でも重さが結構あるものなので、心配してくれたらしい。
「大丈夫だって。それより千影は露払い役だろ? 俺は殿でも務めるさ」
ナギがそう言うと、千影は鳥居の前に立った。するとその向こうに水面のような歪みが生まれて、一歩を踏み出す。こういう場での鳥居は門として扱われることが多く、その場合は強い結界などが行く手を阻むものだが、彼女にそれは通用しないらしい。
「千影がフリーパス代わりか」
「門番とも『お友達』らしいからね。ほら、あそこの狛犬とか。チカがいないと排除のために襲い掛かってくる」
千影に遅れを取らず、二人も鳥居を潜った。すると万輝の指を向けた方向に狛犬が二匹。石像であるはずのそれが、普通の犬のように千影の周りを飛び回っている。
「みんな、お久しぶりだね〜!」
千影は楽しそうに狛犬たちに挨拶をしていた。
そうして歩みを進めていくと、徐々に周囲の景色が開けて行って、不思議なテイストの街並みが視界に飛び込んできた。モダンな作りではあるが極彩色も交じり合い、懐かしくも新しいと言った風景である。若干、中華も混ぜ込まれているような建物もあり、朱色のそれの前にはお馴染みの楕円形の提灯などが連なって下がっている。
「なんつーか、異世界でも普通に街なんだなぁ」
ナギは辺りを興味深そうに眺めつつ、そう言った。
彼は年齢的に言えば『こちら側』の存在でもあるはずだが、避けてきたのか縁遠いような雰囲気を醸し出している。
「……赤い風ぐるま……こっちの作りモンだったんだな」
「現し世でも普通にお祭りとかで見かけるね。と言っても、あっちのは偽物だけど」
カラカラカラ、と風に呼応して周り続ける音がした。赤い風ぐるまだけを置いている露店であった。
店主は草臥れた帽子のようなものを目深く被り、それでいてヒトの姿には程遠い何かのまま、こちらをチラリと見てくる。
『アンタ……ここは初めてかい』
しゃがれた声が耳に届いた。
ナギはそれに足を止めて、店主を見る。
万輝と千影もそれに気づいて、歩みを止めた。
「……ずっと風ぐるまを作ってるのか?」
『現し世で見かけたかい、コレを。墓の前にあったなら、弔いと慰めの意味だよ』
「ああ、そうだったな」
ナギは店主の言葉に動揺しているようであった。
笑ってはいたが、頬は引きつっている。千影が直後に地を蹴って、彼の肩に飛び乗った。
「ナギちゃん?」
「ん、あぁ、悪ぃな。ちょっと昔を思い出しちまった。気が遠くなるくらい昔の話だよ」
すり、と千影がナギの頬に頭をすり寄せてくる。
それを素直に受け止めつつ、彼は言葉を繋いだ。
遠い過去を思い出させる出会いがそこにはあったのだろう。
万輝も千影も、知らない事だ。
『アンタは獣だね。ウサギ……いや、イタチか。事情が深そうだが、まだまだこちら側には用は無さそうだ』
「そうか……まだ無理か」
そんな会話をすんなりと交わすナギに、千影はピクリと耳を震わせ、万輝は僅かに眉根を寄せた。
わざと靴音を立てて一歩を進めながら、彼は口を開く。
「ナギさん、そろそろ行くよ」
「あぁ、悪い。千影もごめんな」
万輝の言葉に、ナギは緩く笑いながら応えてその露店から離れた。
長く居座るべきではない空間だ、とナギは思った。
ゆっくりとだが、意識が持っていかれるような感覚に陥るのだ。
自分がこの場に導かれてしまったのは、これを狙ったものなのかもしれない。
「こっちが色々と誘惑的に見えるのは、迷い込んだ魂をそのまま吸収しようとするからだよ。ナギさんが調査してたのって、どういうものだったの」
「向こうで何人か消えちまってなぁ……。今までも似たような件が数件あったから、またこのパターンかよって思いつつ追いかけてたんだけどなぁ」
「慢心だね」
万輝は容赦なくそう言い放った。
少し、機嫌の色が傾いているらしい。
ナギにはそれが何故なのかはいまいち分からないようであった。
「あのね」
ナギの肩に乗ったままであった千影が、小さく言葉を漏らす。
「万輝ちゃんはね、ナギちゃんがまたいなくなるのは嫌なんだよ」
「!」
そこまでを言われて、ナギは瞠目した。
少し前を歩く一人の少年は、それには気づかなかったようだ。
だが、千影の言葉は耳に届いていて「チカ、何言ってるの」と釘を差してくる。
つまりは、先ほどの露店主との会話に原因があったのかと気づき、ナギは素直に謝罪した。
「……悪ぃ。考えなしに言うことじゃなかったな。別に、お前らに黙ってどこかに行くってワケじゃねぇからな」
「チカとはお約束したもんね〜、ナギちゃん!」
千影はそう言いながらぴょん、と彼の肩口から飛び降りた。
万輝は黙ったままだ。
約束という言葉に反応するかとも思ったが、それも見られない。
ナギは肩を竦めるしか無く、そのまま歩みを進めた。
あの風ぐるまに郷愁の記憶があった。それにうっかり流されてしまいそうになり、思ってもいない言葉を漏らしてしまった。
それは、やはり万輝の言うように魂の吸収が行われていた証でもある。
「は〜ぁ……俺もまだまだ、だなぁ……」
溜息とともに溢れるのはそんな独り言だ。
気の遠くなるほどの時間を生きてきた。様々な生と別れも経験した。
それでもまだ、彼は『未熟』なのだろう。
「仁王ちゃん、こんばんはなの〜!」
「ん?」
暫く歩いていると、数メートル先から千影のそんな声が聞こえてきた。
それに釣られて視線を持って行くと、俄に信じがたい光景が飛び込んでくる。
3メートルはあろうかと思える巨体が二つ。阿吽の仁王像であったが、それらが自由に動いている。
千影の声に反応して彼らは膝を折り、彼女の頭を優しく撫でてやっていた。
「はは……有り得ねぇ光景だ。あれも千影のオトモダチか?」
「そうみたいだね」
半ば引き気味になりながらも言葉を紡げば、今度は万輝は返事をくれた。
彼は、はぁ、とわざとらしく溜息を漏らして、ナギに持たせたままであった酒瓶をそこで受け取る。
「ここはこの界隈で有名な蔵元。今日のお遣いの目的地だよ」
「蔵元って佇まいかよ……デカくてキラッキラした神社じゃねぇか。そもそも蔵元の門前に仁王像なんざ普通は置かねぇだろ」
「……ナギさんって、本当に人間らしいよね。そう言うところ」
ナギの素直な驚きの言葉に、万輝は思わず苦笑した。
その笑顔を窺い見ると、先ほどのような怒りの気配は無くなっているようであった。
それに小さく安堵していると、仁王像が万輝とナギに近寄ってきた。
『小童共は何用か』
揃った声が降ってくる。
「――母の遣いで参りました。これは僕の護衛です」
万輝は手にしていた酒瓶を差し出しながらそう言った。
都合よく護衛という立場にされたナギであったが、場の雰囲気上、何も言わずにこくりと頷くのみだ。
視界的にも、精神的にも、威圧感が半端ではない。
これを受け流しつつ、彼らを『お友達』として対応する千影の強心ぶりは測りようがないと痛感する。
『成る程、栄神の倅か。しばし待たれよ』
仁王像はそう言い放った後、二人揃ってその場から瞬時に消えた。
数秒後、同じ場所に戻ってくる。瞬き一つほどの時間であった。
『主がお待ちだ。千影殿とそちらの侍衛殿も通られよ』
「ありがとうございます」
仁王の次の言葉に、万輝はにっこりと微笑み返しながらそう言った。それは営業用のモノであった。
完璧な作りの綺麗な顔。巷の女性たちが夢中になるのも無理は無いとナギは内心で思う。
そして二人と一匹は、仁王の間を潜り抜けて先へと進んだ。
見た目は豪奢な神社そのものであったが、扉一つの先は楼閣を思わせる作りが広がり、美しい装飾の吊り行灯が視線を次々に奪って行く。
「チカはあの行灯が好き〜」
いつの間にかまたナギの肩に乗っていた千影が、一つの行灯に前足を差し出しながらそう言った。
「綺麗だなぁ」
ナギは千影の背中に手を添えつつ、言葉を返す。
「お家にもここの行灯が一つあるのよ。前に遊びに来た時に貰ったの」
自慢気に千影が言う。
それはどんなものなのかと気にはなったが、見せてくれとも安々とは言えずにナギは浅く笑うのみで彼女に応えてやる。
「ナイショで来てもいいのよ」
「いや、それは俺の身がヤバイから」
そんなヒソヒソ話が間近で交わされた。
直後、同じタイミングで笑い合う。
そうこうしているうちに、最奥の部屋へと辿り着いた。
観音開きの扉は自動で開き、その先へと導かれる。
「おお、栄神の。久しいのぉ。よく顔を見せておくれ」
屋敷の主らしき声が聞こえた。女性のものだ。
ナギはその声の主へと視線をやり、飛び込んできた美麗な姿に思わずぽかんと口を開いた。
コットンベルベットのソファに身を委ねた女主人は、まさに妖艶という言葉が似合う風貌であった。長く艶のある黒髪に牡丹の花を頂き、中華と和を織り交ぜたような衣服を身にまとう。足にはスリットが入っていて、魅惑の太ももがちらりとそこから覗いている。左手には煙管を手にしていて、如何にもといった雰囲気を持ち合わせていた。
「ご無沙汰しておりました」
万輝が彼女に歩み寄り、頭を下げる。
すると千影もナギの肩から降りて、万輝の隣に立ち並んで元気よく挨拶をした。
「見ない顔がいるのぉ」
二人の挨拶を受けた後、女主人はナギへと視線を向けてきた。
人の瞳のは若干違い、獣のような形をしたそれは、見据えられただけで体が強張る。
「僕の護衛です」
「おお、阿吽の言っておった者か。見た目は随分と若いが、中々の月日を過ごしておるの」
紫水晶のような色の瞳がゆらりと揺れて、真っ赤な紅を惹かれた唇がそう紡ぐ。
ナギはそれに答えることが出来ずにいた。
「……この節、招かれざる魂がいくつか迷い込んできての。おんしはそれを追っておるな?」
「あ、あぁ……」
女主人は煙管を一度口に咥え、ひと吸いをしてから再び言葉を繋いだ。
彼女が吐き零した紫煙が、まるで操られているかのような動きをして、ナギにまとわりついてくる。
「あと僅かだけ刻限を設けたほうが良かろう。おんしをここに落とした輩はそうは簡単に捕まらぬ」
「…………」
どうしてそんな事がわかる、と問いたかった。
だがそれは、空気で出来なかった。
取りあえず今は、まだその時ではないらしい。
「栄神との絆を大事にせよ。――さて、新酒の件であったな。上物が出来ておるぞ」
女主人はそう言い切り、話題を変えた。
そして指を鳴らして人を呼び、酒を持ってこさせる。
「いつもありがとうございます」
「なに、栄神と妾との仲ではないか。母御どのにもまたお目にかかりたいものだ」
「伝えておきます」
そんな会話を交している間にも、万輝の持っていた酒瓶に輝くような酒が注がれ、ずっしりとした重みが加わった。だがその重みは、一瞬にして消え去り軽いものになる。
女主人が何かしらの能力を発揮してくれたらしい。
「この界を出るまでではあるが、楽にせよ」
「わーい、花王ちゃんありがと〜。あ、そうだ! ママ様から預かってきたものがあるの。花王ちゃんに渡してって」
千影が女主人を花王と呼んだが、真名では無さそうだとナギは思う。
俗称に近いものだろう。
そして彼は千影が差し出したものを見る。
それは緑色の綺麗な宝玉であった。
万輝と千影の目の色のような石だ。
「おお、これは見事な宝玉だ。ありがたく頂こう」
女主人は満足そうに笑いながらそれを手にして、ふぅ、と息をかけた。
すると宝玉は泡のようなものに包まれて、宙に浮く。
「供物みたいなものだよ」
その光景に呆けていると、万輝が小声でそう言ってきた。どうやら、彼らにとってはいつもの事であるらしい。
「新酒を分けてもらう代わりに、あの宝玉を持ってきてるのか」
「宝玉は彼女の糧だからね」
「ふーん……」
世の中、知らないことがまだまだあるんだなぁと続けつつ、ナギは素直に感心していた。
そんな彼を見て、万輝が再び口を開く。
「彼女の言うとおりだと僕も思うよ。一歩下がって現状把握したほうがいいんじゃない」
「あ〜……。そうだな。ここに迷い込んじまった件は、今回はここまでにしとく」
「一人で解決しようとしないで、僕でもチカでも呼べばいい」
今日の万輝は、多弁だと思った。
そして、その遠回しな心遣いに、ナギは救われる。
「ありがとうな」
小さく礼を告げると、万輝は無表情のまま視線を逸らした。
彼なりの照れ隠しであった。
そしてそれは、ナギも知っている。
小さな二人は、ナギにとっては十分すぎる力の源となっている。それを改めて感じて、自然と笑みが零れた。
「さぁ、もう行くが良い。縁があればまた会おうぞ、柳の君」
「!!」
最後の最後で、重要な言葉を女主人から吐かれたが、問い返す間もなく彼女が煙管を灰吸いへと落としたところで、その場の景色が変わった。移動させられたのだろう。
「……多分、彼女には全部お見通しなんだと思うよ。ナギさんよりニ倍の年数は時を過ごしてる人だからね」
「柳を言い当てられるとは思わなかったぜ。もう随分前に捨てちまったもんなのに」
「ナギちゃん、それってお名前なの?」
一瞬、ふわりと宙に浮いた感覚を味わったあと、彼らは元来た道の先に戻されていた。
鳥居をくぐり抜ける手前の位置だ。
千影が不思議そうにそう問いかけてきた。ナギはそれを受け止めて軽く笑う。
「まぁ、苗字みたいなもんだ。名付け親がいてな。血は繋がってねぇんだけど」
「花王ちゃんは、その人を知ってるのかもしれないね〜」
そう言いながら足元にまとわりついてくる彼女を、ナギはそっと抱き上げて自分の肩に乗せた。
そして彼女に頬擦りをする仕草を見せて、温もりを感じ取る。
「……まぁ何にしても、今は帰るしかねぇだろ」
「そうだね。じゃあ、行こうか」
「ね〜ね〜ナギちゃん、お家寄って行かない? 一緒にシシャモ食べよう?」
愛らしい彼女の誘いに、ナギは思わず万輝を見てしまった。
彼は予想通りの表情を浮かべてはいたが、拒絶はせずに「酒瓶運んでもらうついでだったらいいよ」と続けてくれる。
ナギは苦笑しつつもそれを受け止めて、自ら進んで酒瓶を持ち上げた。
「しゃ〜ねぇな。せっかくだし運んでやるよ」
そんな言葉を繋げて、彼らは鳥居の向こうの自分たちの世界へと戻っていく。
石畳の端、カラカラと音を立てて回るのは露店で見た赤い風ぐるまであった。
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