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Track 32 featuring 伊武木・リョウ
それは確かにそういう話が来る事も無い訳じゃないけれど。
何だか急だなぁ、と思うのが先になる。
「…で、俺にこれをどうしろと?」
今、伊武木リョウの目の前にあるのは人一人入りそうな棺めいたゴツいリアクター。それも元々この研究室に設置されている備品ではなく、つい今し方唐突に運ばれて来てこの状況、である。
中に入っているのは人らしき形の「何か」。取り敢えず穏便に寝かされているようではあるが。…この研究所では常日頃から生物兵器の開発をしている訳だから、そんな中の何かかなあ、とだけは察しが付く。
曰く、人型をしているが生体であるかすらはっきりしない素体、であるらしい。詳細は伏せられたが(まぁこの業界よくある事だ)「コレ」をここに運んで来た「面倒な上役」の言によると、今こうやって――リアクターの中に大人しく確保出来ている事自体がある意味奇跡なのだとか、曲がりなりとも科学に携わる者の言葉とは到底思えない言い方をされた。
端的に言って、取り扱う方法すら「これ」とはっきり言い切れるやり方は無いらしい。
が、だからと言って『カイシャ』としては手放すのも惜しいポテンシャルがあるのも確かなのだとか。…このリアクターと共に、これまでやって来たのだと言う分析レポートのプリントアウトとそのデータが入った記録媒体を渡された。
分析レポートの紙束は普通に分厚い。…パラパラと見れば内容もそれなりに詳細。この研究所にある設備で出来る分析、としてやれる事は既にやっている感じ。研究機材と言うより個人の技量に寄るだろう霊的な分析すら、ある程度はやってある。…そして「分析以上」の事も少々。
その時点で少々眉間に皺が寄る心持ちになる。…これ、俺がやらなくてもいいんじゃないかな。内心で思っていただけのつもりだったんだけど、口にも出していたらしくて…結果としてそっちの返答も確り頂いた。君のこれまでの功績を鑑みてだとか君にしか任せられないとか何とか煽てて持ち上げるような言い方だったけど、要するに手に負えなくなったからケツ持って、と言う無責任な丸投げにしか聞こえない。
それも何だかんだで結局「命令」の形であるのも引っ掛かる。…こっちだって暇じゃないんだけどな。がりがりと髪を掻き回すようにして自分の頭をかきつつ、はぁ、と溜息。
…『カイシャ』からのお達しは、やり方は任せるから『コレ』を『使える』ようにしろ、との事。
つまり、『結果』さえ出せるなら好きにしていいよと言う事でもあるんだけど、「最優先で」とも付け加えられると、うーん、と少々悩ましくなる。ちょうど今自分でしていた研究の方が乗ってきたタイミングだったから、そっちを中断したくないと言う気持ちがどうしても先に立つ。…ついでにこれは、分析レポートを見る限り、ここに来るまでに明らかに何度か人の手が加えられている。つまりある程度は他人の研究を引き継ぐ形にならざるを得ない訳でもある。その事もまた引っ掛かる訳で――と。
うだうだ言っててもしょうがないか。
どっちにしても、やらなきゃならない事に変わりは無いんだし。
…さて、何処から手を付けてみよう。
■
まずは分析レポートに書いてあったデータについて自分の手で再分析。同じもしくは近しい形の、出されていた数値からして自然にそうなるだろう数値で分析結果が出たならまぁ嘘は書いてないと見ていい。…胡散臭い任され方からして都合が悪い事は隠してあったり嘘が吐かれてる可能性もあるんじゃないかなって思ったんだけど、意外と誠実に研究を引き継がせようとしてるみたいで、少し見直した。
取り敢えずこの素体くん、現時点では大人しくしてくれている。…まぁ、そもそも大人しくしてくれてないとデータの再分析も何も始まらないとも言うんだけど――事前に「それすら心許無い」ような脅され方もしてるからそれだけでも少しほっとする。現時点でもう象も一発で動けなくなるような筋弛緩剤とか麻痺剤とか――それももう致死レベルまでリアクターから継続投与されてる上に、結構強力な封印の術式までリアクターに組み込まれもしてるみたいなんだけど――それで出てる数値がただ普通に眠ってるだけみたいなものなんだから、まぁ確かに凄いよね。
正直、いつ何事も無かったように起き出しても――ついでに筋力数値や異能数値からしてリアクター壊して出て来ても不思議じゃない状態だと思う。
…つまり、今大人しく寝ててくれるのはこの素体くん自身の意思なんじゃないかな?って気もするんだよね。…勘だけど。でも俺って言う「俺としては一番信頼出来る研究者」の勘だから、軽視して流すつもりにもなれない。勘って言うのはこれまでの人生で入力され続けて来た経験って言う情報から、人間の脳って言う超高性能コンピューターが瞬間的に弾き出した結論な訳だから。ただその結論が弾き出されるまでの――導き出される過程が、その根拠が無意識下になっちゃうから説明のしようが無いだけで、ちゃんと確かめれば何かしらの根拠は自分の中の何処かに既にある筈の事でもある。
ともあれ、その「勘」を信じて従うとなると、ちょっとどきどきな感じでもあるのだけれど。一つ扱いを間違えればその時点で終わり。上の言う『使える』ようにしろと言う事は勿論『生物兵器として』である訳で、そうなると、あんまり素体くんの意思を尊重してあげられる気がしない。
やっぱりこれ、貧乏籤だよなあとしみじみ再認識。
再認識しながらも、機材の方を見るとデータ再分析の方は結構順調に進んでいる――再分析の方は何だかんだで問題無く終わりそうである。
となれば、この間に「次はどうするか」を考えておく段階かな、と思う。多分この素体くん、各数値からして戦闘能力面だけを言うなら特に何も弄らなくても充分強力なんじゃないかなって気がする。それより何より、兵器としてちゃんと操作出来るかって方がまず問題なんだろう。うん。
分析レポートの中で洗脳も試みたって書いてあったけど、その後に暴れて筋弛緩剤と麻痺剤に封印コースになったらしいから、普通の洗脳はまぁ無効――と言うかむしろ悪い方に転がっちゃった、って事なんだと判断出来る。イコールでその手の薬漬けも多分効果無し――どころか逆効果じゃないかなぁとも思える訳で…さてどうしたものかなぁ、と思う。
思いつつ、リアクターを暫し見る。一応、素体くんの寝顔も見える。とは言え、これからどうするにしてもリアクターの中で眠らせたままのこの状態では出来る事は限られる訳で――安易な洗脳や薬漬けは止める方向でとなると。
…この素体くん、リアクターから出しても大丈夫かな?
■
とか思ってたらまた、ぴろりん、とメール着信の音がした。おや? と思う。…音からして相手は『Cernunnos』――本宮秀隆。今はちょっと外部の人とコンタクト取っちゃマズい状態かなぁ、と薄々思いつつ、この相手なら別に構わないよなとも同時に頭に浮かぶ。で、結局届いたメールは――いつものナンプレ。あと、ついでみたいに「邪妖精がそっちに行くから迎えてくれると嬉しいな」とか添えられていた。…はて、何でまた?
と。
疑問を覚えたそのタイミングで、光る粉みたいな何かが研究室の中をふよふよと飛んでいるのに気が付いた。その飛び方は、よくよく見れば蝶――否、蛾のようであり、更によくよく見れば胴体部分が人型で少々目付きが悪かった。…邪妖精である。
反射的に思ったのが、面倒な悪戯されないといいなあ、と言う事。邪妖精は人の嫌がる事とか卑怯な事とかが大好きな妖精だから、下手に関わると洒落にならない悪戯をされて困らせられる可能性が非常に高い。
の、だが。
今の場合は何やらひらひらと飛んでいるだけで、特に悪戯を仕掛けて来るような様子は無い。
と、なると。
「えぇと、ひょっとして…「迎えてくれると嬉しい」って?」
(当たり)
声がした――邪妖精から。但し、邪妖精の声ではなく、ごく稀に電話口で聞く事がある別の人物の声。
本宮秀隆。
つまり、邪妖精自体が媒介に――通信手段になっている。
「って。突然どうしたの」
(いや、例の子がそろそろ伊武木さんとこに回されそうかなって思ってね)
「…それ、この子の事?」
リアクターの中の素体くん。
(そう。速水博士が見付けたって話の怪物くん。何だかんだあって虚無の境界に先に持ってかれちゃったって聞いてたんだけど、一度会ってみたかったんだよね。でも直接は無理だから、凛ちゃんにお願いして邪妖精貸して貰ったの)
「そういう興味あったんだ?」
本宮さん。
(面白い子だって聞いてるからね。お話し出来たらなーって思ったんだけど)
「んー、今それはちょっと難しいかな」
俺の一存では。
(そう?)
「この子起こす時に絶対に騒ぎが起きないって保証が出来ないからね。俺個人は良くても、騒ぎが起きたらすぐ人来るし。その時に部外者が居たら面倒臭い」
(じゃあしょうがないか)
「うん。ところでこの子の事知ってるんだよね?」
(話に聞いた程度だけどね)
「教えてくれないかな?」
(んー、じゃあ、さっき送ったナンプレ解いたら御褒美に教えてあげるってのはどう?)
「乗った」
即答。
この程度の交換条件なら渋る必要は全く無い。多分本宮さんの方でも、教えるのはいいけどタダでじゃ良くないよねと言う単なる建前での申し出だったんだろうし。…そもそも、本宮さんのナンプレ楽しいし。
リアクターの中で寝てる素体くんの方も変化が無いし、再分析が完了するくらいまでは、様子見をしていてもいいだろう。と言うか、素体くん起こすなら本宮さんの持ってる情報貰ってから起こした方がいい気がするし。
そんな訳で――俺はこの局面で、のんびりナンプレに興じる事にした。
…うん。休憩するのも大事だよ?(いつも周りの皆から言われてる事の受け売りだけどね)
■
と言っても、珈琲を入れる事すらしていなかった辺り、休憩どころか結局ナンプレ解答の御褒美が頭に第一にあったんだろうなあと苦笑気味に自覚する。そもそも、本宮さんが邪妖精で声掛けて来たのもこの情報出して来るのが本当の目的だったんじゃないかって気がしないでもないし。
事実、俺がナンプレを解いている間、リアクター周辺を興味深げにふよふよ飛んで――邪妖精で視覚的な通信も出来てるのかもしれない――観察してはいたけど、俺がナンプレ解き終わって「御褒美」をくれた後は惜しげもなくあっさり帰っちゃった訳だから。素体くんとお話ししたいって言うのも嘘じゃなかったとは思うけど、恐らく本当の本気ではなかったんだろう。
で、「御褒美」として教えて貰えたのは、この素体くんは元はただの人間で、外部の要因じゃなく己の強い感情を要因として自分からとんでもない怪物に成った、って事だった。それだけ聞くと要するに「日本の鬼」の一種って事かと思ったけど、それを確かめてみたら、表現の仕方は人それぞれだよねと躱された。つまり、そこははっきり教えてくれなかったと言う事になる。
ただ、生体の範疇からはみ出ている存在でもあるとは付け加えられた。『力』自体のカタマリ、『力』自体が肉体を構成しているような形になってるとかで、イメージ的にはこんな感じで、って邪妖精を使って実例を見せてもくれた。…要するに、邪妖精が一体だけじゃなく何体もわらわら湧き出して、その邪妖精が――俺の目の前で本宮さんの姿を構成して見せた訳なんだけど。器用な真似するなぁと感心したら、僕もそう思うとあっさり同意された。…曰く、邪妖精の主の――凛ちゃんの得意技の一つらしい。
厳密には違う事ではあるけれど、まぁ確かに、イメージは伝わった気がする。
となるとやっぱり、リアクターでの封印はまず効いていないのだろう(数値から見られる睡眠具合が健やか過ぎるし)。薬についても同様、恐らく意味が無い(数値から見られる以下略)。今この素体くんが大人しく寝ててくれるのは、素体くんの意思に過ぎない、と言う仮説がどうしても補強される。
なら、その意思に訴えかけて本人に言う事を聞いて貰うしかない訳で――本宮さんの話を聞く前から考えてはいたけれど、やっぱりリアクターの中から素体くんを出す必要がある。勿論、ただ出たとこ勝負で素体くんを起こす訳じゃない。…それはある程度は出たとこ勝負にせざるを得ないだろうが、それでも出来る限りの準備は入念にする必要がある。
その為に必要なのは――まず素体くんの不興を買わない為の想定問答。その想定問答を作る為には、この素体くんを俺に任せた上役さんから、この素体くんの由来について少々詳しい話を聞かざるを得ない。
…んー、少し危ない橋になるかもしれないけど、今回の件頼んで来た当の上役さんなら話せばわかってくれると信じよう。まぁ、駄目そうだったら幾つか強請れるネタもあるし(こんな事で使ってしまうのは少し勿体無いけど)、何とかなりそうか。
■
と。
そんな訳で、初めは伏せられていた素体くんについての詳細を入手する。…ついでに、素体くんとの話し合いが上手く行かなかった場合の責任についても上役さんに快く引き受けて頂いた。そこについてはある意味で一番懸念していた事でもあるので、心底ほっとする。
…だって上手く行かない可能性が高い「回って来た御鉢」の責任を取らなきゃならなくなったとしたら、俺が普段からやってる大事な大事な研究に決定的に差し障るから。研究費が減らされるとか研究室没収されるとか最悪研究所から追い出されて研究が出来なくなるとか、責任の名の元に付されるだろう宜しくないペナルティなら幾らでも思い浮かぶ。そんな事になるのは絶対嫌である。
取り敢えず、後ろ暗いところがある人間は大変だなぁと思う。…俺? 嫌だなぁ。俺は自分の心に照らして後ろ暗い事なんて一度もした事無いよ? うん。
俺はただ、心置きなく研究がしたいだけ、その為の環境を維持したいだけだから。
■
作るだけ作った想定問答を頭に叩き込んでから、薬物の投与を止め、素体くんの様子を見る。微かな身じろぎ。薄らと瞼を開ける――普通に、目覚める様子に見える。そこまでを確認してから、素体くんを極力刺激しないように気を付けつつ、慎重にリアクターを開ける。素体くんがこちらを見る。何処か茫洋とした焦点の定まっていない瞳。うん。まだ何が何だかわかっていない。…寝惚けて暴れてくれるなよ、と思いつつ、おはよう、と優しく声を掛ける。素体くんの瞳に不思議そうな色が宿る。…まだ、焦点ははっきりは合わない。ただ、何度か頭を動かし、ゆっくり身体を起こす――少なくとも、俺はそうするのだと、そうしたのだと思ったのだけれど。
…ちょっと剣呑な御挨拶が先に来ていた、らしい。
何やら凄まじい破壊音が聞こえたのとほぼ同時だったと思う。俺の首筋に、風圧と共にリアクターの方から飛び出して来た何かが掠めた。血も出ない程の薄皮一枚だけが持って行かれた――のだと思う。少しひりひりする。気のせいかもしれない。どっちだろう。
まぁとにかく、そのくらいすぐ側を、素体くんの攻撃手段が通り過ぎたって事だけは言えそうで。恐らく身体を起こし様、素体くんは初めに見た動く相手である俺を見て、そんな行動に出たって事だろう。
凄まじい破壊音の方の正体は、俺の後方に置いてあった研究機材。…反射的に振り向いてそれを認めると、何だかちょっと泣きそうになった。
破壊箇所が具体的にどうなっていたかと言うと、日本刀の切っ先がぐっさり突き立てられていた。そもそも日本刀自体が何処から出たのかよくわからなかったけれど、素体くんがいつの間にかその柄を握っていた事に間違いは無くて。…まぁ多分、身体を構成するのと同じように日本刀も構成したんじゃないかとは想像出来るけど。
でも、今はそれより。
「…うちの研究機材って保険ちゃんと掛かってるんだっけ?」
思わず口に出してしまったのは、想定問答もへったくれも無い、壊された研究機材について。その時点で素体くんからは完全に目を離してしまっている。…でもこれはさすがに仕方無い。
「オマえ、ナンだ」
「くぅ…補償して貰える事を祈ろう。うん。…ってあ、ごめんね、あの研究機材使い勝手がいいんだけど高価な奴で、何度も何度も申請して、やあっと入れて貰った奴だからちょっとショック受けちゃって…つい、あなたの事が後回しになっちゃった」
「…」
俺の話を聞いて、素体くんは黙り込む。それから、剣も引かれた。…何となく、呆れられたような気配を感じるのは気のせいじゃないかもしれない。
ああ、正解だったかな? と思う。
想定問答も何もすっ飛ばしちゃったけど、結果オーライで一番いい対応が出来たのかもしれない。俺は俺自身の意思で今の素体くんの攻撃を躱せるような力量は持ち合わせていない。つまり、素体くんは攻撃をわざと外して俺の様子を見たと言う事になる。
その結果が、俺の今の反応。…勿論研究機材が壊されちゃった事が本気でショックだったからこその今の反応ではあったんだけど、それでも自分が殺されちゃうよりは勿論マシである。研究機材だったらまた新しいものを入れて貰える目はあるけど、自分が死んでしまったら肝心の研究が出来ない。異能の手段を使って「死後を生き抜く」手も無くは無いけど、その時に本当に『今まで通りの研究が出来る自分』が継続出来ているかは未知数だからなるべく死んでみたくは無い。
でも今、咄嗟には研究機材を気にする方が先だった。多分、それが良かったんだろうと思う。…今の反応で、素体くんはこれまでの研究者と俺は違う、と認識した。攻撃された事より、素体くんより――まず機材を心配した。その反応は素体くんとしては新鮮だったのかもしれない。
結果として、それから結構普通にコミュニケーションが取れるようにもなった。
やがて異能に触る事も許して貰えるようになり、穏便にサンプルを取らせてもくれた。効率的な異能の扱い方とか、力学的に負担が少ない動き方だとかのアドバイスも聞いてくれたし、体質に合いそうで有効なおクスリを作って使えるようにもなって来た。
そうなると、この素体くんの事も――結構可愛くなって来る。
ちょうど治癒力と刀剣戦闘に半端じゃなく秀でた子も近場に居るし、戦わせたら面白いかもしれない。
■
と、思ってはいたんだけど。
ある日、この素体くんは文字通り姿を消した。…いや、目の前で溶けるみたいにして消えちゃったんだからもうどうしようもない。研究室内の組成を分析して確かめてもみたけど、不可視の状態で留まってる訳でも無くて本当に居なかったから、上に報告して判断を仰ぐより他無くなった。
報告した先の方では何やらてんやわんやの大騒ぎ。…上役さんは素体くんが人手に渡る事と報復される事を恐れてるみたいだったけど、唯一あの素体くんとまともに付き合えていたらしい俺にしてみれば、正直どっちの心配も無いような気がしてる。つまりそこまで騒ぐ必要は無いと思うんだけど…まぁ、改めて余計な事を言う事も無いか、とも思う。
元を辿ればどうせ俺の研究じゃない訳だし。
今となっては一時的に、になっちゃったけど、一応あの素体くんを『使える』ようには出来た訳なんだから。
だからもういい加減、強制中断になってた自分の研究の方を再開したって、いいよね?
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登場人物紹介
××××××××
■PC
■8411/伊武木・リョウ(いぶき・-)
男/38歳/研究員
■NPC
■素体くん(未登録)
(メール及び邪妖精越し)
■本宮・秀隆(Cernunnos)
(名前のみ)
■速水・凛
■速水博士(未登録)
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