新東京、神魔人学園――トリニティカレッジとも言われるそこは、様々な学校が集約した巨大学園である。初等部・中等部・高等部・大学部など普通の学校があるのは当然のこと、他にも神魔技術工科大学やパトモス軍学校などといった少し特殊な学校もある。
その特殊な学校の1つに、警察学校も含まれている。
警察学校では法学や逮捕術、実際の勤務についてなど、警察官として必要な学習が行われており、入学には高卒以上に相当する学力が必要である。そして卒業後は、GDHPや通常の警察に勤務することになるのだ。
もっともこれは警察官の卵たちについての話。中には警察官であっても、何らかの理由で再訓練を命じられてやってくる者も居るとか居ないとか。
現在の訓練生たちの卒業を翌月に控える秋・11月。最初は不安げだった顔付きも、数々の訓練を経てしっかりとした顔付きに変わっていた。訓練によって自らの能力に開花した者も少なくはない。程度の差はあれども、訓練生たちは何かしらの実力をつけていっていた。
しかし、それでもまだ足りない部分というのは存在する。完璧な者などまず存在しないのだから、それはごく当然のこと。だが、訓練生を指導する教官たちの親心としては、極力不得手な部分などを克服してもらいたいと考えるのもまた当然のこと。
この時期、各々の教官たちは訓練生たちに何が足りないかを考え、それらを補うべく授業を組んでいた。それでは今日もまた、警察学校の1日の様子を見てみよう――。
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