新東京、神魔人学園――トリニティカレッジとも言われるそこは、様々な学校が集約した巨大学園である。初等部・中等部・高等部・大学部など普通の学校があるのは当然のこと、他にも神魔技術工科大学やパトモス軍学校などといった少し特殊な学校もある。
その特殊な学校の1つに、警察学校も含まれている。
警察学校では法学や逮捕術、実際の勤務についてなど、警察官として必要な学習が行われており、入学には高卒以上に相当する学力が必要である。そして卒業後は、GDHPや通常の警察に勤務することになるのだ。
もっともこれは警察官の卵たちについての話。中には警察官であっても、何らかの理由で再訓練を命じられてやってくる者も居るとか居ないとか。
今年ももう終わろうとする大晦日。この日は警察学校の卒業式が行われていた。今期の訓練生たちも、新年となる明日よりいよいよ各警察署へ配属されるのだ。これからは訓練などではなく、現場へと飛び出すことになる訳だ。訓練生たちは不安と期待の入り混じった想いに包まれていた。
そんな卒業式も無事に終わり、訓練生たちは教室へ戻ってきた。これより教官たちより、今期訓練生へ向けて最後の言葉が贈られることになっていた。訓練生たちは静かにその時を待っている。
さて、どのような言葉が訓練生たちへ贈られるのであろうか――。
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