年も改まり、世間はいわゆる正月休みである。だが、正月であろうとも休まず働いている職種は色々と存在している。その1つに警察官がある。
大きなイベントがあれば何かと警備に駆り出されることになる警察官だが、正月はまさに大きなイベント。人出の多い寺社の周辺を巡回警備している様子など珍しくもない。
さて、新年1月3日。ビルシャスにある『佐津姫神社』周辺で警察による警備が行われていた。それなりの参拝客を集める神社なので警備が行われるのも納得なのだが、それにしては今日はちょっと警備の人数が多いように思われる。
しかし、それには理由があった。この日、パトモス国議会の議員が2人『佐津姫神社』に参拝に訪れるというのだ。
1人は人類派議員の黒山三郎、魔属に対する規制強化強硬派の代表格である。
もう1人は同じく人類派議員の榊進一郎。けれども黒山とは逆に、魔属に対する規制緩和派の代表格だ。もっとも、そういう考えを持つ人類派議員など極めて少数派であるのだけれども。
この真逆の立場の2人が同日に参拝に訪れる予定だというのだから、色々な意味でたまったものではない。どちらにしても敵は少なくないのだろうから。
ともあれ、無事に何事もなく1日の警備を終えたいものである――。
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