「皆様、お久し振りです。早速ですが、調査の依頼が入っております」
サーチャーのミスリは集まった魔皇達への挨拶もそこそこに、依頼の話へと入る。
「最近発見された廃墟の調査。大まかに言ってしまえばこうですね」
問題の廃墟は森の中にひっそりと佇んでおり、その存在はつい最近まで明らかになっていなかった。以前のスライム出現に際して周辺の調査を行った結果、発見されたらしい。
「外から見た感じでは何かの研究所の様にも思えるとありますが、同時に壁に不可解な穴が開いているそうです」
何者かが開けた穴なのか。そう考えると、安全とは言い切れない。穴を開けたものが居なくなっていたとしても、野生のサーバントが入り込んでいる可能性もある。だからこそ、こちらに依頼が回されたのだ。
「どうやら、まだ破棄されてからそれほどの時間が経っていないようですね。穴から入り込むのが無難でしょう」
扉のロック等はまだ稼動している可能性がありますから、と付け加えた後、ミスリは魔皇達に一礼する。
「それでは、よろしくお願いします」
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